ナノ技術 製造業の未来に変革をもたらす
国内外メディアの最新の報道によると、伝統的な機械加工の、カッティング・固定・旋回・圧縮・搬送・折り畳み・組立などの作業は現在、分子・原子を単位とするナノ機器によって実現できる。ナノ技術製品は「受動的な応用」を経て、ナノ機器を代表とする「能動的な応用」の段階に入ろうとしている。人民日報が伝えた。
ナノ技術は1980年代末に誕生し、ナノ範囲で自然を認識・制御することを主な意義とする。ナノ技術は現在、日進月歩の進化を遂げている。ナノ技術は3Dプリントを通じ「ラピッドプロトタイピング」方式を採用した場合、工業生産に必要な原材料量を、伝統的な方式の10分の1に引き下げることが可能であり、製造業の今後の発展を力強く促すことになる。
ナノ技術は真の発展を始めてから30数年しか経過していないが、その機能応用の適応性・集約効果は、現在のすべての科学技術・産業領域に浸透している。統計データによると、2005年には世界の約1400社がナノ製品の生産に従事しており、2006年にはこれが6000社以上に達した。IBMのような大企業は、ナノ新製品の研究開発に方針を転換した。同時に世界でナノ技術関連の特許出願件数が増加した。そのうち米国企業が48%、EUが30%、アジアが約20%を占めた。世界ナノ技術業界の生産額は、2015年に1兆ドルを上回るとする予想もある。
ナノ技術の急速な発展により、ナノ毒性学という新たな課題が生まれた。スーパーナノ粒子の生物、特に人体への毒性作用は想像以上のものであるため、各国はナノ関連産業のリサーチと管理を強化している。EUはすでに「リーチ法」(欧州における化学物質の登録・評価・認可・制限に関する規則)を発表しており、これまで3万種の商品を管理対象としていたが、これに7万種を追加することとした。新製品(特にナノ製品)の開発と使用については、さらに厳しい管理がなされる。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月19日