中国鉄路設計集団はこのほど、天津と北京大興国際空港を結ぶ連絡線に対する初の環境アセスメントに関する公示を発表した。この連絡線は、北京・天津・河北三地方を経由する高速鉄道となる。関連部門の計画によると、同路線は年内にも着工する見通しで、完成すると、天津と北京新空港間は約36分間ほどで結ばれることになる。北京日報が伝えた。
河北省発展改革委員会(発改委)が発表した審査許可をめぐる公示情報によると、同路線は、実際には、天津西駅を始点とし、天津と保定を結ぶ津保鉄道を利用して勝芳駅に至り、勝芳駅から新たな線路を敷設し、安次区と永清県を経由して北京と雄安を結ぶ京雄都市間鉄道の固安東駅に乗り入れ、同都市間鉄道で北京大興国際空港に繋がることになる。つまり連絡線は、天津エリアでは津保鉄道を利用し、河北に入ると今回新たに敷設される路線を走り、固安に到着後は京雄都市間鉄道を利用し、最後は同都市間鉄道のために敷設された線路で大興国際空港に至る。
計画を見る限りでは、この連絡線のために新たに敷設される路線の距離はそれほど長くない。環境アセス情報でも、連絡線の新規敷設部分はわずか47.36キロメートルで、このうち橋梁の長さは42.02キロメートルと、橋梁部分が全体の88.7%を占める。全線では、廊坊高新区と永清南に2駅が設けられる予定。また、同路線には、河北省廊坊と◆州(◆はさんずいに啄のつくり)を結ぶ廊◆都市間鉄道固安南駅に至る上下連絡線も新たに敷設される。敷設距離は、上りが5.1キロメートル、下りが4.9キロメートル。
新空港と接続する軌道交通プロジェクトとしては、北京からの乗客は、地下鉄新空港線と京雄都市間鉄道北京区間を利用して新空港に到着できる。また河北からの乗客は、京雄都市間鉄道河北区間と廊◆都市間鉄道を使って新空港にアクセス可能。天津からの旅客は、新たに敷設される高速鉄道線で新空港に行くことができることになる。
天津市交通運輸委員会党委員会委員兼副主任の呉秉軍氏は、先ごろメディア取材に対し、「天津市は今年、高速鉄道の分野で、天津と北京新空港を結ぶ連絡線の敷設を他に先駆けてスタートさせる。このプロジェクトはすでに国家発改委、鉄道総公司、河北省政府からの大々的な支持を得ており、新路線が完成すると、天津-北京新空港間の所要時間はわずか36分間に短縮される」と話した。
天津-新空港連絡線は、3年間の工期で、今年下半期に着工の予定という。そのため順調にいけば、2022年には開通するとみられている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年2月25日