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摩擦の絶えない日韓関係、改善は困難

人民網日本語版 2019年01月30日11:10

日本防衛省は春に予定していた護衛艦「いずも」の韓国への寄港を取りやめる方向で調整している。韓国側も来月予定していた日本・舞鶴港訪問の延期を日本側に伝えた。日韓関係の緊張がすでに防衛交流にも影響を与えていることが浮き彫りになった形だ。

日本の河野太郎外相は28日の外交政策演説で、悪化し続ける日韓関係を念頭に、「日韓請求権協定」や慰安婦問題に関する日韓合意など国際的な約束をしっかりと遵守するよう韓国側に強く求めた。

■歴史問題をめぐり深まる溝

今月23日にスイス・ダボスで日韓外相会談が実現した。だが両外相は「慰安婦」問題や徴用工賠償問題で各自の立場を重ねて表明したのみで、共通認識は得られなかった。共同通信は、徴用工問題や「慰安婦」賠償などの問題で出口を見いだせなかったことは、歴史問題をめぐり日増しに深まる日韓の溝を反映していると分析する。

日韓両国は最近、歴史問題をめぐり衝突し続けている。韓国最高裁は昨年11月、日本企業の三菱重工は第2次大戦時に強制徴用された韓国人労働者4人への賠償責任を引き受けるべきであり、原告側は同社の資産差し押さえを裁判所に申請できるとの判決を言い渡した。だが日本政府は、両国が1965年に「日韓請求権協定」を締結し、国交を正常化した時点で、こうした民間賠償問題は「解決済み」との立場を堅持しており、賠償拒否を日本企業に促した。

韓国の文在寅大統領は年頭の記者会見で、徴用工賠償問題について比較的強硬な姿勢を示した。文大統領は、歴史問題で謙虚な姿勢を取り、韓国の司法機関の裁判の結果を尊重するよう日本側に促すとともに、徴用工賠償訴訟を日本が政治争点化しようとするのは賢明でないと述べた。

日韓関係を悩ます問題は徴用工訴訟以外に、「韓日慰安婦合意」に基づき設立した「和解・癒やし財団」の解散を韓国が宣言したこともある。韓国の民間では、日本側に歴史の反省を要求する声が強い。韓国民衆は日本政府に対して、第2次大戦時の「慰安婦」強制連行という犯罪行為について謝罪し、「慰安婦」被害者に賠償するよう要求し続けている。

日本の読売新聞が今月25~27日に実施した世論調査では、徴用工訴訟判決や「レーダー照射騒動」などの問題で対立し続ける日韓関係について、「韓国が受け入れがたい主張を続ける限り、日韓関係が改善しなくてもやむを得ない」との回答が71%で、「日韓関係改善のため、日本は韓国に歩み寄ることを考えるべき」は22%に過ぎなかった。

韓国紙「ハンギョレ」は論説で「両国関係がすでに冷え切った中、日本は韓国側への危険な『挑発行為』を止めるべきだし、釈明と謝罪をする必要がある。両国関係を損なう行為を続けてはならない」とした。

評論家は「日韓間の歴史問題は長期間にわたるうえ複雑であり、解決は決して容易ではない」と指摘する。日本は1965年の「日韓請求権協定」で賠償問題は解決済みと主張しているが、韓国側は同協定は徴用工被害者個人の対日賠償請求権に影響を与えるものではないと考えており、双方間には著しい溝がある。日韓の間で相互不信感が募る中、両国関係の改善は近いうちには困難との認識で両国の世論は一致している。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年1月30日

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