「オフィスで共に働く3世代、70後(1970年代生まれ)は貯金し、80後(80年代生まれ)は投資し、90後(90年代生まれ)は負債する。そして、90後の両親は子供の借金返済肩代わり」、これは中国のネットで流布している書き込みで、ここから90後や00後(2000年以降生まれ)を中心とする若者の過剰消費と負債を抱えながらの消費という実態を垣間見ることができる。若者たちは今、若くして、大きな負債を抱える「負豪」となっている。 経済参考報が伝えた。
「過剰消費」に陥る若者が増加
ノートパソコンにiPhone、電子書籍リーダーのkindleにスポーツアイテム、化粧品にスポーツジムの会員権カードなど、数千元(1元は約16.2円)する消費財が、都市で暮らす若者たちの日常生活に溶け込み、大学生の必需品にもなっている。
金融会社・融360の調査統計によると、大学生の53%が買い物のために借金している。その主な使い道は化粧品、服、電子製品などで、大半が分不相応の過剰消費となっている。
それら消費財のほか、若者たちは友人との食事や旅行などにもお金を使い、大学生は1ヶ月1千元ほどでは全くやっていけず、借金して消費するほかない状態だ。
十分な収入源もなく、過剰消費をやめることもできないという一部の学生は借金を抱え、毎月、最低限の返済をして、また、新たな負債を抱えるようになり、その利子が翌月の返済に加わり、負債が雪だるま式に増えている。そのように、常に支出超過の状態で、債務が増えていく。
複数の在学中の大学生は取材に対して、「いろんな所からお金を借りて、今では負債が1万元以上になっている。毎月最低1000元は返済しなければならず、ほとんどお金が回らない状態になっている」と打ち明けた。
きりがない「必需品」の購入に振り回されている大学生のほか、90後を中心とする働く若者の消費意識も、80後などとは大きく異なり、過剰消費に陥っている。
その典型的なケースとして、住宅の不動産価格が高すぎたり、または住宅を購入する資格を満たしていない大都市の若者が、住宅を購入するのをあきらめるかのように、会社から支給される住宅積立金を生活費にまわしているという現象もあるほどだ。
海爾(ハイアール)消費金融がここ3年の統計をまとめて発表した中国338都市の450万人をカバーした「消費金融報告2018」によると、70後や80後が主に家庭のためお金を使っているのに対して、90後は、生活の質の向上を重視して「自分のため」にお金を使っており、過剰消費状態になっている。
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