両会における展望、民生改善に焦点 「獲得感」が重要尺度

人民網日本語版 2019年03月01日16:21

中国にとって小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成における正念場の年において、いかにしてより良く民生を保障・改善し、政策の「獲得感」をしっかりと高めるかが、今年の全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)の重要関心事となる。中国新聞社が伝えた。

■最大の民生:雇用政策を突出した位置に据える

中国では民衆が国の経済成長による「獲得感」を最も直接的に感じることのできる雇用が、一貫して「最大の民生」と見なされている。

最近中国政府が繰り返し強調している「6つの安定」政策では、常に「雇用の安定」が筆頭に挙げられている。中央経済政策会議は「雇用優先政策の実施」を2度明確にしたうえ、雇用の安定を突出した位置に据える必要があると強調している。

2018年の中国の雇用情勢は全体的に楽観視できるものだったが、中国人的資源・社会保障部(省)の最新情報によると、2019年も全体的な雇用圧力が弱まることはなく、都市部の新規求職者は依然1500万人以上おり、大学卒業者も834万人と過去最多を記録する。

中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長によると、雇用は経済の中心的位置にあり、極めて重要な民生問題だ。今年は国内外の不確定要因が増加する。雇用の安定は市場、消費、投資など各方面の安定に資する。

人的資源・社会保障部は以前、今年の雇用情勢の安定確保に全力を挙げるとした。雇用を経済・社会発展の優先的目標として堅持し、一段と積極的な雇用措置を講じる。全国両会は雇用優先政策をさらに突出した位置に据え、雇用の安定の中での好転を確保する見通しだ。

■最大の期待:「民生へのギフト」の増加

2019年初の「民生へのギフト」である個人所得税の課税最低限度額の引き上げ及びこれに関連する控除政策によって、人々は確かな「ボーナス」を受け、「獲得感」への期待も高まった。

すでに全国財政政策会議は、2019年は積極的な財政政策を強化し、効果を高め、さらに大規模な減税及び費用削減を実施する方針を明確に打ち出している。

北京大学法学部の劉剣文教授によると、中国の減税・費用削減は、将来の質の高い経済発展の問題を十分に考えたものだ。例えば中小零細企業に対する一層の減税・費用削減は経済の活力を高めただけでなく、納税者の獲得感も高めた。2019年に減税・費用削減はさらに規模を拡大し、全国両会で一部が示される見通しだ。

今回の両会で民衆に「獲得感」を感じさせることのできる「民生へのギフト」が、決してこれだけではないことに注意する必要がある。

中央経済政策会議は2019年の経済政策の方針をまとめるにあたって、「民生の保障と改善の強化」を重点政策課題の1つとすることを明確にした。

これは、全国両会会期中に中国政府が個人所得税以外に、教育、医療、高齢者福祉、住宅、社会保障、食品と医薬品の安全性など民生の重点分野で具体的行動をさらに多く講じて、獲得感への民衆の期待に応えると見られることを意味している。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年3月1日

  

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング