イタリアが中国の新石器時代から明・清・民国時代までの文化財796点返還 

人民網日本語版 2019年03月26日11:19

中国・イタリア両国代表は23日、中国の習近平国家主席とイタリアのジュゼッペ・コンテ首相が見守るなか、中国から流出した文化財・芸術品796点の返還に関する証書を取り交わした。これは、この20年間で規模が最も大きい中国文化財・芸術品の返還となり、中国・イタリア両国文化遺産協力の新たな道が開かれ、さらには、流出文化財の追跡・返還の国際協力にとっての新たなモデルが確立したともいえる。

イタリア文化遺産保護部隊は2007年、イタリア国内の文化財市場で中国から違法に持ち込まれたとみられる中国の文化財・芸術品を押収し、ただちに国内での司法審査手続きを開始した。中国国家文物局は、その情報を得ると、すぐさまイタリア文化遺産管理当局に連絡を取り、流失文化財の追跡・返還業務に着手した。10年間以上にわたる長期間の追跡を経て、イタリア裁判所は今年初め、中国から流出した796点の文化財・芸術品を中国側に返還する判決を下した。

中国国家文物局博物館司社会文物処の呉旻・処長は、「中国側は直ちにイタリア文化遺産保護部隊と具体的な交渉を開始し、文化財返還に関する業務を始動した。今回『帰国』する文化財796点は、古いものは新石器時代から、最近のものは明・清・民国時代まで、その年代幅は5千年にも及んでいる。器物の種類も多種多様で、かなり完全な状態で保存されており、全体的価値は極めて高く、中国各時代の生産・生活のシーン、精神生活の様子、文明発展プロセスの証拠となるものばかりだ」と述べた。

イタリアのアルベルト・ボニソーリ文化財・文化活動・観光相は、「今日は、記念すべき日となった。中国の文化財796点が近く中国国民に返還される。私たちは、中国国家博物館が北京で特別展を開催し、より多くの人々がこれらの貴重な文化財を鑑賞できることを望んでいる」と述べた。

ブレイクスルーの意義を備えた今回の文化財返還のほか、習近平首席のイタリア訪問期間中に、中国・イタリア両国は、文化財の違法輸出入防止に関する合意・覚書や世界遺産地の友好関係締結に関する合意・覚書など、数多くの文化遺産に関する協力合意文書を取り交わした。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年3月26日

  

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