流失していた中国の文化財・美術品361点を米国が返還

人民網日本語版 2019年03月02日13:45
流失していた中国の文化財・美術品361点を米国が返還
2011年、米国が初めて中国に返還した文化財の一つである明の時代の石質壁頂飾帯(撮影・人民日報記者・馬小寧)。

米インディアナポリスで現地時間2月28日、中国から流失した文化財・美術品の返還セレモニーが開催され、中国国家文物局と米国連邦捜査局の代表が文化財返還証書に署名調印した。人民日報が伝えた。

米国が今回中国に返還した文化財・美術品は合わせて361点。新石器時代から清の時代の石器、玉器、青銅器、陶器、貨幣、木製の建築構成材、古代の副葬品などだ。これら文化財・美術品は、2014年4月に、米国連邦捜査局インディアナポリス支局が押収したものだ。

中国国家文化財局はそれら押収品を重視し、専門家による調査を実施。そして、関連の国際公約に基づき、米国側に返還を求めていた。

米国国務院、米国連邦捜査局、中国国家文物局、在米国中国大使館、領事館の共同の努力の結果、米国はそれら文化財・美術品全てを返還することに同意した。

今回返還される文化財・美術品は、ジャンルも時代もさまざまだ。返還セレモニーでは、文化財およそ20点(セット)が展示された。

中米両国政府は09年1月に、中国文化財の米国への持ち込みに関する了解覚書に調印した。11年3月、米国国土安全保障省は初めて、中国政府に10年に押収した中国の文化財14点を返還した。そのほとんどが1500-2000年の歴史がある文化財だった。19年1月、中米両国は、中国の文化財の輸入を制限する政府間了解覚書に調印した。米国当局が中国に文化財を返還するのは今回で3回目となり、最大規模の返還となった。中米両国の当局の連携の成果といえる。

近年、中国国家文物局は、外交や司法提携、友好的な交渉などを通じて、円明園十二生肖獣首銅像や大堡子山の金の装飾品、青銅器の「虎鎣」のほか、米国政府が3度に分けて返還した文化財など、海外に流出していた文化財合わせておよそ4000点(セット)の返還を実現させている。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年3月2日

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