737 MAX機が世界中で運航停止となってすでに約半月が経ち、米ボーイング社は運航再開に向け、躍起になっている。そんな中、ボーイング社は、27日にワシントン州レントンで開く説明会に200人以上の航空機パイロット、技術管理者、航空管理当局の関係者を招待したことを今月25日に発表した。同社は、「737 MAXの商業運航を安全に再開するために、当社は今回の会議を含む一連の取り組みを通して、できるだけ多くの情報を提供する」としている。北京商報が伝えた。
ボーイング社は、737 MAXを運営している全てのユーザーやその国、地域の航空管理当局と協議していく計画だ。また、「今後もユーザーや航空管理当局と、737 MAXのソフトウェアや訓練プログラムのアップグレードをめぐって緊密に連絡を取り合っていく」と強調している。
3月10日に、エチオピア航空302便(737MAX8)が離陸直後に墜落し、ボーイング社はあっという間に窮地に立たされることになった。なぜならわずか5ヶ月足らずのうちに、 737 MAX型機は2度も墜落事故を起こし、合わせて346人が死亡し、その安全性への懸念が高まったためだ。その後、世界中で、同型機の運航を停止する動きが広がった。今年1月の時点で、737 MAXシリーズの飛行機350機が既に引き渡しされ、5077機の注文を受けていた。世界的に運航停止の動きが広がり、信頼が大きく揺らいだことで、ボーイング社の今後の業績に大きな影響が出るのは間違いない。
報道によると、エチオピア航空の墜落事故と、昨年10月のインドネシア・ライオン航空機墜落事故には類似性が見られるとしている。ボーイング社は、「ソフトウエア更新と737 MAXのパイロットを対象にした訓練プログラムの修正を行う」としている。ニューヨークタイムズは今月23日付けの報道で、ボーイング社の元職員の言葉を掲載し、「数年前、生産の進捗スピードを上げ、航空機の注文を再び獲得するため、ボーイング社のエンジニアは設計図を提出するまでに通常の半分の時間しか与えられなかった。設計上の手落ちや削減された各パートのコストが、ボーイング737 MAXの墜落事故が2度も起きた間接的原因かもしれない」とした。
業界関係者は、人気機種に問題が発生し、ボーイング社の経営は深刻なダメージを受けるだろうと見ている。現在、世界の航空市場の競争は熾烈で、737 MAX型機が墜落事故を起こし、世界中で運航停止となっているため、シングル・チャネル・エアクラフト市場の勢力図が変わる可能性もある。市場の信頼を回復させることができなければ、ボーイング社の損失は拡大する一方となるだろう。 (編集KN)
「人民網日本語版」2019年3月27日