豊かさの目安とされる「チェリーが好きなだけ食べられるレベル」(車厘子自由)や「チャンチン(薬膳料理に使われるセンダン科の植物)が好きなだけ食べられるレベル」(香椿自由)のハードルが高くなった後、今は「オンラインフードデリバリーが好きなだけ食べられるレベル」(外売自由)も遠い存在になりつつある。中国新聞網が伝えた。
北京で人材資源システムの開発を手がける劉江さんは、「ここ最近、デリバリーが高くなった。今までは20元(1元は約16.4円)もあればお腹いっぱい食べられたのに、今は25元出しても満腹にならない」と話す。
▽一定額で割引きサービスが縮小
デリバリーを頼む際、消費者が支払う料金には料理代、包装代、配送料が含まれ、一定額で割引きになるサービスやクーポン券があれば実際に支払う金額はそれに応じて少なくなる。
料理が出来ない劉さんは北京で働き始めてからの2年間、台所道具を何も持っていなかった。お腹が空けばデリバリーを頼んでいたという。
劉さんは最近になって、デリバリーの一定額で割引きのサービスが大きく変わったことに気づいた。「これまでのデリバリーの経験を振り返ると、いつもは一定額で割引きサービスを利用すればより値頃感があったが、最近はサービスが目に見えて縮小した感じがする。周りの人も『デリバリーが高くなった』と話している」という。
▽業者が一定額で割引きサービスを縮小した理由
北京市西城区にあるレストランの店員は、「最近うちの店が一定額で割引きサービスをやめた主な原因は、プラットフォームと実店舗でメニューの値段は一緒、販売量もほとんど変わらないが、プラットフォームは売り上げが一定の金額に達すると一定のマージンを納めなくてはならず、店にしてみればもうからないからだ」と説明した。
▽配送料が値上がり
一定額で割引きサービスの縮小だけでなく、配送料の値上がりについても消費者とデリバリー配達員によって実証されている。
ネットユーザーは、「ある日の午後にミルクティを飲みたいと思ってデリバリープラットフォームをみると、いつも頼んでいた店の配送料が値上がりしていた」と発信した。
消費者からの情報によると、デリバリー1件につきこれまで3~5元だった配送料が、今は6~8元が普通で、9~10元の場合もあり、高いケースでは15元になることもあるという。