清華大学心理学教授の科学に基づいた「恋愛指南」とは? (2)

人民網日本語版 2019年04月02日09:56

社会心理学者たちは、長年にわたる科学研究の結果にもとづき、人と人との関係が、各人の想像以上に緊密で、社会関係を模索・構築することも、想像しているよりもより効果的であると信じるに至った。「我々は皆、社会ネットワークの中で生活しており、他人や社会と自分を切り離して生きていくことはできない。たとえロビンソン・クルーソーのような極度な孤立状態に陥っても、フライデーという存在を必要とした。米映画『キャスト・アウェイ』の主人公も、バレーボールに『ウィルソン』と名前を付けることで一種の社会関係を築き上げている」と彭教授。

米国の著名心理学者スタンレー・ミルグラム教授は1967年に、「スモールワールド実験」という興味深い実験を行っている。それは米国国内の遠く離れた2つの州で、296人の被験者を対象に、手紙を手渡しで送ってもらうという実験だった。顔も名前すら知らない人に手紙を渡すというこの実験では、最終的に数人の手を経て届けられるケースが認められた。最終的に、この実験によって、2人の間に関係があろうとなかろうと、6人の手を経て伝達が達成されるという有名な「六次の隔たり」理論が検証された。

2001年、米ニューヨークのマイクロソフト研究院のある社会心理学者は、この実験を再度行おうと決心した。彼は、世界約60ヶ国から6万人近くの被験者を募り、メールを転送する方法で実験したところ、5回から7回という結果が得られた。最新研究によると、SNS時代の現在、この回数は、4.74回未満にまで下がっている。彭教授は、「世界は我々が想像するより小さく、人と人との関係も、想像より近い。社会関係は、人間の天性であり、我々が使うべき才気と智慧でもある」と指摘した。

これだけではない。社会関係は、私たちの健康にも大きなプラス作用を及ぼす。2005年1月17日付の「タイム」紙に掲載されたカバーストーリーでは、「幸福科学」という新たな分野が紹介されている。その後、人が健康を保ち、幸福な状態で長生きするためには、良好な親しい人間関係を築く必要があることが多くの研究から明らかにされるようになった。既婚男性は、独身男性より平均7年長く、女性では2年長く生きることができる。

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