ルールを無視し、手段を選ばない。米国の一部政治屋は大国の付き合いを勝つか負けるかのゼロサムゲームと見なし、絶えず敵を探し、敵をつくり、「敵に脅かされている」との想像にふけっている。だが米国の本当の敵は他者ではなく、傲慢で身勝手、偏狭で頑なに一国主義を推し進める自分自身なのだ。
米国の一部政治屋は深刻なまでに自国を過大評価し、他国を過小評価しており、滔々たる時代の潮流がよく見えていない。現在の世界において、平和と発展の協力は押し止めることのできない潮流であり、経済のグローバル化が逆転することはない。とりわけ情報化の急激な発展と新興国の台頭に伴い、世界の生産力と国際関係に大きな変動が生じている。これが「多数者のグローバル化」という新たな経済グローバル化の特徴を決定づけているのであり、必然的に途上国と先進国が共同で主導することになる。われわれは米国の政治屋に「潮流とルールを無視し、経済グローバル化に逆らって行動してはならない。さもなくば米国が新たな経済グローバル化のチャンスを失うことになるだけだ」と忠告する。
米国の一部政治屋がルールを踏みにじる一人芝居で名声を得ることなど不可能だ。ある日本の学者は、米国が独占の優位性を利用して中国企業を圧迫するのは「ゲームのルールを破壊する行為」だと指摘。米ブルームバーグは社説で「これは重大な過ちとなる」との考えを示した。ニューヨーク・タイムズでさえ、米側が「他国と新たな貿易規定を定めることへの同意を繰り返し表明しながら、より多くの目的を達成しようと、すぐにこうした合意の取消を論じる」ことを認めている。ルールをもてあそべば、最終的に自他共に害することになることに、こうした米国の政治屋は気づくだろう。国際経済秩序と一般的ルールの破壊は、必然的に世界経済の成長を阻害し、各国間の戦略的相互信頼を弱め、極めて破壊力ある疑念と恐れ、敵意を螺旋的に上昇させる。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年6月12日