陝西省の西安曲江農博園では、今年5月に植えられた食用菊が現在、大輪の花を咲かせている。中国では古くから菊を食べる習慣がある。これらの食用菊は玉のように白い花もあれば、黄色やピンクもある。これらはいずれも北京農林科学院の菊花チームが育てた優れた品種の食用菊だ。
菊はその食べ方もバラエティに富んでおり、なかでも菊のしゃぶしゃぶは最もオーソドックスで古くから伝わる食べ方の一つ。西太后の好物の一つだったとも言われている。菊の花びらを銅製のしゃぶしゃぶ鍋に入れ、2-15秒ほど茹でて、花びらの色が変われば食べられる。菊の花びらは非常に柔らかく、すっきりした味わいで、イライラを緩和させ、目に良く、体の熱を取り除く作用があるほか、しゃぶしゃぶで味わう肉にもほんのりとした菊の香りがついて格別な風味になる。また、菊の花びらと羊肉で作った具を包んだ餃子もおススメ。羊肉に菊の爽やかな香りが加わり、すっきりとした味わいとなる。
ビニールハウスで育てられている菊の花は食べて美味しいだけでなく、観賞用としての美しさも兼ね備えている。白玉のような色合いの食用菊は、花一つの重さが約80グラムある。新鮮な食用菊は500グラムあたり40元ほど(約595円)で取引され、肉よりも高いほど。食用菊は高価な健康野菜だといえるだろう。
菊の花には冠動脈を拡張して、血流の量を増やし、血圧を下げる作用があり、冠動脈疾患や高血圧、動脈硬化、高コレステロール血症といった疾病に対して高い治療効果を発揮し、長期にわたり食用することで、血液の流れを良くする効果や、ダイエットやアンチエイジングの効果もあるという。(編集TG)
「人民網日本語版」2019年9月5日