「緑色は目にいい」は本当?

人民網日本語版 2019年09月03日16:28

学生であれサラリーマンであれ、目の使い過ぎで視力が低下することは、まぎれもない事実だ。ネットでは、「緑色をたくさん見ると、低下した視力を取り戻すことができる」という説がまことしやかに囁かれているが、一体これは真実なのだろうか?

広州医科大学附属第二病院眼科の沙翔垠主任は、「緑色は、『目を休める』働きがあるように思われがちだが、実際のところ、緑色と視力保持にはあまり関係がない」と指摘した。

スマホやPC、テレビ、書物などを常に見続けることで、目の毛様体筋は収縮して緊張状態が続いてしまう。毛様体筋が長時間リラックスできないと、眼精疲労が生じる原因となる。毛様体筋が長時間収縮したままだと、緊張が続き、さらには痙攣まで起こり、調節不可能に陥る恐れがある。そのような状態が続くと、近い所にあるものしかはっきり見えなくなり、遠い所のものはぼやけるようになるという近視を生じさせる。

眼精疲労から近視になる原理が分れば、このことと、何色を見るかとは、実際には直接的な関係がないことは、すぐに理解できるだろう。たとえデスクトップに緑色をたくさん配置し、スクリーンセイバーも緑色に替えても、両目の毛様体筋の緊張状態が続き、リラックスすることがなければ、目は疲労状態に陥りやすく、近視もそれに伴いひどくなっていく。

しかし窓辺から遠くにある芝生や緑の樹木を眺めると、目がいくらか心地良く感じ、これらの青々とした緑が本当に「目を休める」と感じる人も多いかもしれない。実はこのような眼の疲れを和らげる効果は「遠くを眺める」という行為によるところが大きい。確かに、緑色は穏やかな色であり、赤や黄色などのハッキリした色に比べ、目に対する刺激は小さく、緑色を見ると人はより快適に感じやすいかもしれない。

勉学に励む学生やサラリーマン、高齢者などどんな人にも関わらず、目を1時間以上使ったあとは、目を少し休憩させるべきで、窓の外の遠い所を10分間以上眺めるのが最も良い。このほか、目とPC画面との距離を50センチから70センチにして、スクリーンは目の高さより10センチから20センチ低くして、目の角度は15度から20度見下げるようにすると、眼精疲労を幾分和らげることができる。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年9月3日

  

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