日韓紛争が引き続きエスカレート 日本観光産業に明らかな打撃

人民網日本語版 2019年09月04日15:07

韓国の共に民主党の薛勳議員ら6人の議員がこのほど国会議員団を結成して、日本と韓国が領有権をめぐって争いを続けている独島(日本名・竹島)に上陸した。これに対し、日本政府は外交ルートを通じて韓国政府に抗議した。

最近、日韓双方は貿易摩擦、領土問題、「慰安婦」問題、第二次世界大戦中の元徴用工への賠償問題など新旧の問題によりかみ合わない状態が続いている。8月28日には、日本が輸出手続きを簡略化できる優遇国「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外し、「輸出貿易管理令の一部を改正する政令」が発効した。韓国は日本との「軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)を破棄し、日韓間の領土紛争の舞台近くで軍事演習を展開するなどの決定を下し、両国関係は持続的に悪化した。アナリストは、「日韓の確執は貿易分野で爆発したが、根本的な原因は歴史問題にある。特に日本が韓国を植民地支配していた時期の元徴用工への賠償問題だ」と指摘した。

日韓経済貿易紛争はどちらも譲歩することなくにらみ合いが続き、安全保障協力にまで波及した。8月22日、韓国はGSOMIAの破棄を発表。韓国の見方では、日本政府が韓国を「ホワイト国」から除外することで、両国間の安全保障協力の環境に重大な変化が生じている。よって安全保障分野の敏感な軍事情報の共有を目的としたGSOMIAを継続することは韓国の国益にそぐわないという。

韓国大統領府は、「韓国はGSOMIAの『終了』を決定したのであり、『廃止』ではない。日本が不当な措置を撤回すれば、GSOMIAを含む各議題について協議を再開できる」と強調した。長嶺安政駐韓国日本国大使はこれに抗議し、「韓国の決定は目下の地域の安全保障環境に対する判断の誤りであり、これに対して深い遺憾の意を表する」と述べた。韓国の民間調査機関がこのほど発表した世論調査の結果では、韓国国民の5割以上が韓国政府が韓日間のGSOMIAを終了したことを積極的に評価している。

日韓関係の悪化は両国の民間交流にも直接影響を与え、日本を訪れる韓国人観光客が大幅に減少し、日本の観光産業にとって明らかな打撃となっている。日本の共同通信社によれば、普段韓国からの観光客が外国人観光客の約8割を占める韓国の東南端の釜山市と海を隔てて向かい合う日本の長崎県対馬島は最近、ホテルやレストランの従業員が韓国人観光客の急減で悲鳴を上げている。宿泊施設の約4割は今年7月の宿泊客数が前年同期の10-50%に減り、8月も減少した。北海道と東北地方も同じように韓国人観光客の予約キャンセルが相次いでいる。日本の観光庁が8月21日に発表した最新のデータによれば、7月の訪日外国人観光客数は単月の過去最高を更新したが、韓国人観光客は前年同期比7.6%減少したという。

日本紙「読売新聞」はこのほど、日本と韓国の対立がより深刻化しており、観光や消費の分野で韓国の「日本離れ」がさらに広がれば、日本の製造業も影響を受ける。両国政府が引き続き問題解決の方法を見つけられない中、両国民間企業の共倒れが現実になりつつある、との見方を示した。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年9月4日

  

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