中国人の7割「中国のイメージは良くなってきている」

人民網日本語版 2019年12月27日14:56

2019年の世界はやや混迷していた。シリアの戦火は終息せず、朝鮮半島情勢は不透明で、中南米やインドで発生した抗議活動は予想外の広がりを見せ、仏米など先進国も騒乱と社会的分断に散々苦しめられた。環球時報傘下の環球世論センターはこのほど年度世論調査「中国人の見る世界」を実施した。調査では、中国国民が自国の将来の発展環境に対して楽観的であり、「中国脅威論」など中国関連の論争に対して、より理性的で穏やかになっていることが明らかになった。環球時報が伝えた。

■中米関係は最も重要 中露関係はより緊密

今回は11月20~29日に、オンライン上のアンケート記入方式で無作為抽出調査を実施。中国の大部分の省(自治区・直轄市)から2286件の有効回答を得た。

過去13年の調査と同様、中国に対して最大の影響がある二国間関係として回答者が筆頭に挙げたのは「中米関係」(82.1%)だった。次が「中露関係」(42.1%)で、「中米関係」を大きく下回った。3位は「中国EU関係」(33%)で、他の二国間関係はいずれも10%未満だった。

周辺国との関係では、「中露関係」の重要性が「中日関係」を遥かに上回った。中露関係の重要性は2013年の調査以来大幅に高まり続け、2019年には過去最高の74.8%に達した。中日関係は2位で、39.8%だった。周辺国との関係で中日関係が最重要視されたのは2008年が最後だ。さらに、ここ7年間は「中日関係」の重要性は40%以下にまで落ち込んでいる。

「この2組の数字は、中国の外部環境の客観的な機会と試練、及び中国国民の国際認識の変化を反映している」。中国国際問題研究院の楊希雨研究員は環球時報の取材に「中米関係は長年首位を占めている。これは好むと好まざるとに関わらず、平和的台頭を実現できるか否かにおいて、米国が最大の鍵を握る外部変数であることを十分に物語っている」「新中国成立70年の歴史において、中米関係は多大な変化があるたびに、中国国内と国際的発展の両大局に影響を及ぼしてきた。このため、中国国民は認識において常に中米関係を最も重要な位置に据えている」と指摘した。

楊氏は「中露関係と中日関係のコントラストは、国際地政学におけるロシアの地位の上昇をはっきりと示しており、中露戦略的協力の成否が中国の周辺環境に極めて重要な影響を及ぼすことも物語っている。現時点で中日間の貿易と民間往来は中露間を大きく上回るが、全体的に見ると中日関係が次第に冷え込んでいく一方で、中露交流は中日関係を追い越してきている」と指摘した。

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| 写真記事