イランのイスラム革命防衛隊は8日未明、米軍の駐留するイラクの軍事基地2カ所に向けてミサイル数10発を発射した。米国防総省は直ちにこれを認め、対応を検討していることを明らかにした。国際社会は湾岸情勢の緊張激化を憂慮している。攻撃に対する米側の次の対応が、情勢の行方を決定する鍵となる。
米国とイランの対立は連日激化しており、湾岸情勢の行方は予測困難だ。各国の専門家は「米側の軍事的な冒険行為は国際法に違反しており、イランとの和平交渉の道を閉ざし、戦争勃発の危険性を高めたし、中東情勢の不確定性も増した」と指摘。これに対して国際社会は、情勢がエスカレートし続けないよう自制を保つよう各者に呼びかけている。
グテーレス国連事務総長はイラクのサーレハ大統領と電話会談して、地域情勢のエスカレートが世界全体の平和と安全を脅かすことへの深い懸念を表明。「危機に対処する際には自制を保たなければならない」と各者に促した。サーレハ大統領は「イラクは衝突を遠ざけ、地域・国際平和の舞台となることを望んでいる」と表明した。サーレハ大統領は8日、イランによる同日のミサイル攻撃を非難し、自制を保ち、対話を優先し、地域を戦争に引き込まないよう各者に呼びかけた。
ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は8日の共同声明で、中東情勢の緊張激化に「深い懸念」を表明し、「米国による1月3日の行動は『この地域の安全と安定を破壊した』。イラクの連合軍基地に対するイランによるミサイル攻撃にかんがみて、ロシアとトルコはいずれの側による武力行使も中東の複雑な問題の解決策を見出す助けにならないばかりか、新たな動揺のサイクルを招くうえ、最終的にいずれの側の利益も損なうと考える」とした。また、外国の干渉と一方的な軍事行動に一貫して反対していることを強調し、関係各者に自制を促した。
フランス政府は7日の声明で、マクロン大統領がイランのロウハニ大統領にイラク・中東情勢の緊張激化への重大な懸念を表明したことを明らかにしたうえで、地域情勢の緊張緩和に尽力することを表明した。マクロン大統領はイランに対して、自制を保ち、情勢をさらにエスカレートさせる恐れのあるいかなる措置も回避するとともに、イラン核合意における約束の履行をできるだけ早く再開するよう呼びかけたという。
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