米「ニューヨークタイムズ」はこのほど、公式サイトで賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督ら世界の一流映画監督5人が製作した新型コロナウイルス感染流行をテーマにしたショートムービーを紹介した。これらの作品は、ギリシャのテッサロニキ国際映画祭が「スペース」をテーマにし、世界に新型コロナウイルス感染が広がる中、自宅待機している人々の生活にスポットを当てたショートムービー製作プログラムに合わせて製作された。同プログラムでは、世界の映画監督らが同じテーマの下、全て室内のスペースで、約3分間のショートムービーを製作している。北京青年網が報じた。
「ニューヨークタイムズ」の公式サイトは、同プログラムで製作された5作品を、「Finding the Magic of Cinema in the Tedium of Quarantine」というタイトルの記事と共に、先行公開した。同誌は、ビジュアル的に見ると、賈樟柯の作品「訪問」は、わずか1日で、スマホを使って撮影したにもかかわらず、全ての作品の中で最も完成度が高いと評価している。
賈監督は「ニューヨークタイムズ」の取材に対して、「これらショートムービーの製作は、生命の勝利を表しており、どんな困難な局面に直面しても、人類の思想は映画を通して自由に呼吸することができる。この危機的な状況下で、私たちは互いに言葉と信念を必要とし、映画を通して、互いのつながりを際立たせなければならない」と語った。
また、「これまで、世界の映画監督は、戦争経験者と戦争未経験者に分けることができた。しかし、何年後かには、新型コロナウイルス感染流行経験者と未経験者に分けるようになるのかもしれない。今回の災難により、私たちは実に多くのことを深く考えるようになり、映画文化が再構築されることになるだろう」との見方を示した。
賈監督は自身の微博(ウェイボー)アカウントで、このショートムービーは、スマホとパソコンを使って1日で撮影し、その後、協力者が最も簡単なソフトを使って各自の自宅で完成させたことを明らかにした。ショートムービー「訪問」には、清華大学建築設計院の廉毅鋭氏や平遥国際映画展の梁嘉艷最高経営責任者(CEO)が出演している。廉氏は山西省晋中 市にある平遥古城にある平遥電影宮の建築設計を担当した。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年4月28日