前には閉店危機・後ろにはミルクティ攻撃 コーヒーなぜ不振? (2)

人民網日本語版 2020年09月21日13:46

コーヒーは次のミルクティになるか?

「コーラ」のように若者に人気のミルクティは、最近は「無双状態」で、1つの商業圏の中を歩くと、さまざまなブランドのミルクティ店が5-6軒あるというのがごく当たり前の情景になった。同じく街角で手に入り、気軽に飲むことができるコーヒーは、ミルクティのように爆発的な人気が出るだろうか。

前瞻産業研究院が発表した「2020-2025年中国コーヒー産業市場ニーズ・投資計画分析報告」によると、中国のコーヒー消費の年平均増加率は15%に達しており、25年には市場規模が2171億元(1元は約15.5円)になると予想される。巨大な市場は、コーヒーを飲む人が増え続けていることを示している。あとはどのようにして飲んでもらうか、だ。

ミルクティのコストが低いのは目新しいことではない。業界関係者が以前に述べたところでは、「ミルクティ1杯あたりの純コストは大体2元から3元だ。これにカップとストローのコスト、家賃・水道代・電気代、人件費を平均して加算しても、一般的には1杯で5元を超えることはない。しかし業界では低価格競争が激しく、大部分の店は通常1杯10元前後に価格を設定し、8元というところもある」という。

コーヒーは一見ハイグレードな感じがするが、コストはそれほど高くない。コスタで働いたことのあるバリスタは、「チェーンコーヒー企業には非常に大きな仕入れコストの優位性があり、コーヒー豆は輸入物、牛乳は生乳だとすると、カフェラテ1杯あたりの純コストは大体5-6元に過ぎない」と説明した。

バリスタは続けて、「カフェの店舗は往々にしてミルクティ店より規模が大きく、その他の付加的コストもより多い。しかし価格設定はミルクティに比べて大分高く、30元で売るのも簡単で、全体として利益はミルクティよりも多い」と話した。

客観的な利益と非常に大きなポテンシャルを秘めた市場に誘われて、その場で豆をひく挽き立てコーヒーブランドが次々に市場に参入している。カナダのコーヒーチェーンブランドのティムホートンズは騰訊(テンセント)からの単独投資が確定すると、「今後数年間で中国に1500ヶ所以上の店舗を開設したい」と抱負を語った、日本のネットで人気のコーヒーブランド「アラビカ(%Arabica)」も中国での展開のペースを加速させ、すでに20数店を開設している。

ミルクティから発展したさまざまな新スタイルの茶飲料、たとえば喜茶、奈雪的茶、COCO都可なども、新しいコーヒー商品に挑戦し続けている。

前出の韋さんは、「カフェとミルクティ店は違う方向へ向かって進んでいる。よりハイグレードということだけでなく、カフェがもつ社交の場という属性は何物にも代えがたい。たとえば私がカフェでコーヒーを飲みに行こうとあなたを誘った場合、明らかにミルクティ店に誘うより正式な感じがする。未来の市場は細分化するだろうが、この分野で一心に市場を耕し続けさえすれば、どんな道でも必ず切り開くことができると確信する」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年9月21日

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