中国科学院と中国工程院、米国科学アカデミーの12人の会員と20数人の業界専門家が22日、湖南省長沙市で作物学科先端問題シンポジウムを開催した。会場では湖南農業大学の唐文幇教授が率いるチームが、ハイブリッド稲種子機械化選別技術及び装置の開発に成功し、産業化段階に入ったという「豊作」の朗報が寄せられた。科技日報が伝えた。
丘陵・山間部では田が狭く、標高が不揃いだが、中国のハイブリッド稲の種子生産に適した地域によくある地質条件と言える。これらの地質条件は大型農機の使用に適しておらず、種子生産には多くの人手を必要とする。人件費の急騰に伴い、ハイブリッド稲の種子の生産コストと商業価格が大幅に上昇し、ハイブリッド稲の普及を妨げる主なボトルネックになっている。
唐氏のチームは国家稲良種重大科技難関突破プロジェクトを通じ、十数年を費やし小粒・不稔系の稲の品種と、機械化種子生産に適し、生産量が多く安定した生産量を実現し、高品質かつ各種耐性を持つ適応性の高いハイブリッド稲の新たな交配を行った。同時に大型農機に適さないハイブリッド稲種子生産場所を対象に、軽量かつコンパクトな機械化ハイブリッド稲種子生産及び種子選別機械を開発した。これらの「小さな機械」は種子の「両親」を正確に識別・分離できる。選別の成功率は100%にのぼり、種子の損耗は1%未満となっている。「機械混合回収+機械選別」を通じ、ハイブリッド稲の全過程の機械化種子生産を実現し、さらに種子生産の効果・利益を36.3%高めることができる。
唐氏は、「これらの機械は技術的なハードルが低く、操作がシンプルで、各種条件・規模の種子生産に適している。ハイブリッド稲種子機械化生産及び種子使用コスト削減の技術的難題を効果的に解消した」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年9月24日