中国国家文物局と北京市人民政府は1日、円明園正覚寺で「馬首銅像の円明園への移転・受入式」を執り行い、国家文物局は、円明園馬首銅像を正式に北京市海淀区円明園管理処に収蔵させた。これは、海外に流出した重要文化財が円明園に戻ってきた初のケースとなった。人民網が伝えた。
馬首銅像は、清代円明園長春園の西洋建築群「海晏堂」の外に設置されていた十二生肖獣首噴水の主要な構成部分の一つ。1860年に英仏連合軍が北京に侵攻し、円明園は略奪と焼き打ちの被害に見舞われ、馬首銅像は他の11体の獣首銅像とともに海外に流出した。
馬首銅像はイタリアのジュゼッペ・カスティリオーネのデザインによる、東西の芸術コンセプトと設計スタイルが融合した作品で、清代乾隆年間に宮廷職人らの手で丹念に制作された像。精錬された銅を材料に、ロストワックス一体鋳造法で制作されており、まるで本物のような躍動感にあふれており、毛並みやたてがみもはっきりと表現され、百年の歳月を経験したにも関わらず腐食することなく、極めて高い工芸レベルを示した非凡な中国古代芸術品だ。
国家文物局と社会各界による長年にわたる共同努力が実を結び、これまでに、円明園から海外に流出した牛首、猴(猿)首、虎首、猪(豚)首、鼠首、兎首6体の獣首銅像が、各種ルートを通じて祖国への帰還を果たしている。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年12月1日