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【中国キーワード】新業態が生み出した「百花繚乱」の新職業

丸わかり!中国キーワード

人民網日本語版 2021年04月01日14:21

人的資源・社会保障部(省)はこのほど、国家市場監督管理総局、国家統計局とともに、18種類の新職業を発表した。「中華人民共和国職業分類大典(2015年版)」が発表されてから4回目の新職業の発表となる。国の職業標準リストに入っていない新職業はまだ数多くある。今後、新たに生まれる職業もあるだろうし、現在すでにあって、徐々に成熟に向かっていく職業もあるだろう。一方で、こうした新興の職業はすでに労働力市場の新たな力や原動力になっており、経済のモデル転換・高度化の歩みを見つめてきた「証人」のような存在にもなっている。

新職業とは何か?

新職業とは、経済社会が発展する中で、その職業に従事する一定数の従事者がおり、相対的に独立し成熟した職業スキルを備え、さらに国家職業分類大典に収録されていない職業を指す。新職業として確立されるには一連の厳格な技術的プロセスを踏まなければならず、たとえば技術的な角度や独自性の角度から、その職業が新しいかどうか、新産業や新業態を反映しているかどうかを考えなければならない。次に、社会性も主要な検討ポイントで、その職業がより多くの労働者に雇用をもたらせるかどうかを考えなければならない。

新職業にはどんなものがあるか?

このほど発表された新職業は、(1)集積回路エンジニアリング技術者(2)企業コンプライアンス師(3)企業金融顧問(4)物々交換師(5)中古車ディーラー(6)自動車救援士(7)飲料調合師(8)食品安全管理師(9)サービスロボット応用技術員(10)電子データ証拠採取アナリスト(11)職業トレーニング師(12)暗号技術応用員(13)建築カーテンウォール設計士(14)炭素排出管理員(15)管廊運用・保守員(16)酒類配合設計師(17)スマートハードウェア設置調整員(18)工業ビジュアルシステムオペレーターの18種類だ。

炭素排出管理員は技術レベルと総合性が高い仕事であり、炭素排出に関する技術を習得し、関連の政策・標準を熟知して初めて、炭素排出の計画、試算、チェック、評価などの任務は果たせる。

インターネット技術の発展に伴って、2012年には「電子データ」が新しい証拠スタイルとして「中華人民共和国刑事訴訟法」に組み込まれ、電子データによる証拠採取が新しい採取技術として刑事訴訟活動の中で幅広く応用されるようになった。電子データの調査分析サービスも、司法機関から他の行政・法執行当局や大手の企業・事業機関へと徐々に広がっている。

デジタル経済の急速な発展を背景として、暗号関連サービスもモノのインターネット(IoT)、スマートシティなどの面へと拡大・発展し、スマートなつながり・スマートな融合といった特徴をみせるようになり、プライバシーの保護、ゼロトラスト、安全なマルチパーティ計算などの新型暗号技術を生み出した。暗号の応用・管理を規範化するため、「中華人民共和国暗号法」は「国は暗号に携わる人材の育成とチームの確立を強化する」方針を打ち出した。説明によると、暗号技術応用員は暗号技術の応用の供給サイド、利用サイド、監督管理サイドの中心として、デジタル経済の安全性、融合、監督管理などを見守る存在になるという。

ここ数年、中国で高齢化が進んでいくにつれ、生産年齢人口が減少し、人件費が上昇し、各業界、各産業ではサービスロボットへのニーズが急速に高まり、応用シーンが教育、娯楽、物流、セキュリティ・パトロールなどへ広がった。特に新型コロナウイルス感染症が発生すると、サービスロボットは医療や飲食などでの応用が爆発的に増加した。サービスロボット応用技術員はサービスロボットのニーズのフィードバック、応用、普及推進などの任務を担い、サービスロボット産業の発展を推進する重要な人材面での支えとなる。

スマートハードウェア設置調整員や工業ビジュアルシステムオペレーターなどはデジタル化技術の発展・変革が生み出した新職業で、デジタル経済の健全な発展を促進する上で重要な意義をもつ。

ここ数年、茶葉や乳製品、フルーツなどをミックスした新スタイルの飲料品が、ますます多くの人に受け入れられるようになり、特に若者層に好まれている。茶葉やフルーツ、ミルク・乳製品などの原料・補助材料を使用し、色合いやデザイン、栄養成分のバランスなどを整え、いろいろな味の飲料品を作るのが飲料調合師だ。人的資源・社会保障部によると、新興の職業の一種として、飲料調合師は柔軟な雇用の促進にプラスになるだけでなく、茶葉や乳製品、フルーツ、野菜などさまざまな産業の発展を促すことにもなるという。

新職業は専門性への新たな要求を突きつけ、雇用の「貯水プール」に

新職業が注目されているのは、それが新たな方向性を代表し、発展の新たな原動力と新たなニーズを示すものだからだ。たとえば電子データ証拠採取アナリスト、暗号技術応用員などは、デジタル化技術の発展・変革が生み出した新職業であり、企業コンプライアンス師、炭素排出管理員などは、経済の質の高い発展と新発展理念がその登場を後押しした新職業だ。また飲料調合師、酒類配合設計師などは、人々のますます増大する素晴らしい生活へのニーズが相次いで生み出した新職業だと言えるだろう。

日に日に増大する中国の都市部・農村部住民の多様化・個性化したサービス消費ニーズによって、サービス消費の発展がもたらされ、多くの新職業の登場・発展は中国経済のモデル転換・高度化の歩みを見つめる「証人」のような存在にもなっている。

2019年以降、人的資源・社会保障部は4回にわたり計56種類の新職業を発表した。国の職業標準リストに入っていない新職業はまだ数多くある。今後、新たに生まれる職業もあるだろうし、現在すでにあって、徐々に成熟に向かっていく職業もあるだろう。こうした新職業の登場は、専門的サービスへの新たな需要・要求を体現している。

新職業は雇用の新たな可能性を切り開き、雇用の「貯水プール」の容量を拡大した。新職業の登場は、経済のモデル転換・高度化がすでに業界の側面、職業の側面に顕在化するようになったことを示している。政府の関係当局が新職業を認可したことで、新職業で働く人々は仕事への帰属感と自分の職業が認められたという意識をもち、やる気と将来の展望をもつようになり、さらにはより多くの労働者が新たな職業の世界に進み、新たな職業の発展方向や新たなスキル向上の方向を選択するよう促すことにつながる。絶えず登場する新職業は、中国経済の発展と産業高度化の先端にある動きであり、より多くの人に人生で輝く機会を提供しただけでなく、中国経済のイノベーションが駆動する発展の原動力を一層かき立てることもできるだろう。(人民網日本語版論説員)

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「人民網日本語版」2021年4月1日

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