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人的資源・社会保障部(省)のサイトがこのほど初めて、エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)の国家職業技能標準を発表した。その規定によると、最高ランクのeスポーツプレイヤーは上級技師に認定されることが可能になった。「北京青年報」が伝えた。
同標準のうち、eスポーツプレイヤーの職業の定義は、さまざまなタイプのエレクトロニック・スポーツのプロジェクト・試合、トレーニング相手、体験、イベント・パフォーマンスに従事する人となっている。eスポーツプレイヤーは5段階の職業技能クラスに分類され、5級・初級工、4級・中級工、3級・上級工、2級・技師、1級・上級技師で、1級が最上位となり、各クラスごとに備えるべき職業技能が規定された。
関連の報告書をみると、新型コロナウイルス感染症の期間中に、中国のeスポーツ産業全体は他産業が低迷する中でも成長し、ユーザー数は5億人を突破する勢いで、中でも女性と45歳以上の層が占める割合が急速に上昇している。世界のeスポーツ産業の中では、20年の中国は3億8500万ドル(約406億7100万円)の売上高と35%のシェアで世界一となり、初めて北米市場を抜いて世界で最も商業的価値をもつeスポーツ市場になった。
産業の急速な拡大により、この産業の従事者の数と質にもより高い要求が突きつけられるようになった。同部の公開データでは、中国で運営されているeスポーツ競技チーム(クラブを含む)は5千あまりあり、プロ選手は約10万人、プレイヤーとして従事する人は全体で50万人を超え、主に全国の一線・二線・三線都市など多くの都市に分布するという。それでも、大まかな統計によれば、現在はeスポーツ関連の職場で専門的人材のニーズが満たされているところは15%にも満たず、人材が大きく不足している。今後5年間、中国eスポーツ産業は200万人の人材が必要になる見込みで、職業訓練がこの産業のエコシステムのチェーンの重要な一環になり、またプロ化と標準化が人材システムを整え、eスポーツ産業の生命力を保障するための根幹になることが予想される。
人材が大いに不足しているだけでなく、eスポーツ産業には従事者の多くが若者であるという特徴もみられる。調査によると、プレイヤーの54%が16-22歳と若く、23-30歳は26%を占める。従事者の年齢は総じて低い。また58%は勤続年数が1-3年と短く、3-5年は30%だ。ここからeスポーツ産業従事者は勤続年数が相対的に短いことがわかり、これはeスポーツ産業の発展周期の短さと関係があることがわかる。
ベテランゲームプランナーの葉■(王へんに韋)さんは、「職業認定で要求される最低学歴は中学校で、これは多くのeスポーツ選手の実態を踏まえており、eスポーツ産業にカンフル剤を注入したといえる」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年2月23日