5月18日は国際博物館の日。甘粛省敦煌の仏教遺跡・莫高窟にある壁画は、世界にあるどの遺跡の壁画よりも、数が多く、その内容もバラエティーに富んでいる。時を経て、その色合いの鮮やかさこそ失われつつあるものの、そこには依然として現代の人々が探ることのできる宝がたくさん詰まっている。「国際博物館の日」というこの特別な日に、莫高窟の壁画をじっくりと眺め、そこにあるユニークな要素の数々をここで紹介していこう。新華網が伝えた。
「最近、いいものばかり食べてるんじゃない?」
「君も人のこと言えないよ。『三段首』になってるよ」。
マリリン・モンローと言えばこのスカートが風で舞い上がるシーンと言ってもいいほど。
莫高窟にも実はマリリン・モンローと同じポーズをした壁画が!
これって、どう見ても下描きにしか見えないな…
キュッと引き締まったウエストが羨ましくなる菩薩の美しいボディライン。
陰影画法で描かれた筋肉はまさにムッキムキ!
壁画の人物が履いているのはオシャレなサンダル。
買ったばかりのコートを試着してみようっと。
莫高窟の壁画の花といえば、何といっても「飛天」。霊芝雲に乗って天空を自由に飛翔する仙女の絵から、古代の人々が想像していたロマンチックな天の世界の様子をうかがい知ることができる。インドの仏教の神と、中国の道教の神仙が融合している莫高窟の壁画には、中国文化の特色となっている「飛天」が数多く描かれている。
莫高窟の壁画には、横向きや縦向きで飛ぶ飛天のほか、楽器を演奏しながら飛んでいる飛天も描かれている。
仲間と一緒に楽しく飛びながら花を撒く飛天もいる。
飛び疲れたらちょっと休憩。楽器には自分で飛んでもらうか。
菩薩が身に着けている衣服やアクセサリーもとても華やかで美しい。
装身具だけでなく、菩薩の頭飾りもとってもゴージャス!
壁画にはたくさんのかわいい動物も描かれている。ヤギに小鹿 、ニンマリと笑顔を浮かべるライオンにご機嫌な馬、ハクチョウにまるまると太った魚まで。
莫高窟の壁画をぱっと見すると、ごちゃごちゃとした絵が一面に広がっているように見えてしまうかもしれないが、拡大してじっくり見てみると、実に細かな所まで丁寧に描かれていることが分かる。
神鳥が大きな花の模様の中に溶け込むように描かれている。
折り重なるように描かれている楼閣。
男性が肉を切る様子が描かれたこの壁画は生活感に満ち溢れている。
5000年もの間、受け継がれてきたこれらの壁画は、まさに歴史の長久なさまを意味する「源遠流長」という言葉で表すのがピッタリだ。
その長い歴史の証は中国の広大な大地の無数の文化財や古跡に散らばっている。それら全ては、受け継がれ続けてきた輝かしい文明であり、積み重ねられ続けてきた歴史であり、文化だ。古代の人々が形作ってきた歴史や文化を我々はこれからも受け継いでいかねばならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年5月18日