中国科学技術部(省)国家リモートセンシングセンターの最新情報によると、スクエア・キロメートル・アレイ機構(SKAO)がこのほど第3回会議を開き、国際ビッグサイエンスプロジェクト「スクエア・キロメートル・アレイ電波望遠鏡(SKA)」の建設作業を7月1日から開始することを承認した。これによりSKAは正式に建設段階に入った。中国新聞網が伝えた。
SKAは、政府間国際組織のSKAOが建設と運営を担当する。SKAOの本部は英国にあり、設置先は南アフリカと豪州。現在の正式な参加国は豪州、中国、イタリア、オランダ、ポルトガル、南アフリカ、英国の7カ国。他にもカナダ、フランス、ドイツ、インド、日本、韓国、スペイン、スウェーデン、スイスの9カ国がオブザーバーとして参加している。
世界の天文界が建設と50年にわたる運営を計画している、世界最大級の電波望遠鏡であるSKAは、現在最大のアレイ電波望遠鏡と比べると、感度が約100倍、検出速度が約1万倍向上する。天文学専門家によると、SKAは完成・運営後に宇宙の最も基本的な重要科学問題の謎を解明する可能性がある。特に第一世代天体の形成、星の形成と変化、暗黒エネルギーの性質、宇宙の磁場、引力の正体、生命分子と地球外文明といった問題に関して、一つのブレイクスルーでも起こせば、自然科学の重要な変革をもたらす。
前期の建設準備段階において、世界の約20ヶ国の100以上の科学研究院(研究所)がSKAの設計・研究開発に参加した。SKAの重要な参加者としての中国は、豪州、イタリア、南アフリカ、英国、カナダなどの有力科学研究機関と協力し、建設準備段階の7つの国際ワークパッケージ連盟の工程設計・研究開発活動に参加した。
科学技術部(省)国家リモートセンシングセンターは、「中国の研究開発チームは長年の技術の研究開発により、SKA第一段階反射アンテナ、信号、データ伝送などのワークパッケージの設計案を提出し、採用され、2017年にSKAの反射アンテナ国際ワークパッケージ連盟の議長国に当選し、中核技術の研究開発を主導し、1機目の反射アンテナ試作機の建設を完了した」とした。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年7月2日