高齢者が自宅で商品を注文すると、便利なサービスが家まで届いてくれる。ガスの警報器、人感センサーなどが高齢者向けに改造され、高齢者の日常生活は常に保護された状態になっている……このほど江蘇省南京市鼓楼区を取材したところ、デジタル化した介護が従来型の介護分野に静かに変化をもたらしていることがわかった。「揚子晩報」が伝えた。
高齢者のニーズにより速やかに対応
注文を受け、時間を計り、評価をして……一見してデリバリーのサービスシステムのようだが、じっくり眺めるとこれが南京市鼓楼区まごころ高齢者サービスセンターの管理スタッフやサービス業者が使用する「スマート介護サービスシステム」だった。
高齢者が自宅で商品を注文すると、便利なサービスが家まで配達してくれるのは、「まごころ」の在宅高齢者向けサービスの日常的な縮図となっている。同センターは2001年初めに設立された当初から、高齢者に在宅介護サービスを提供し、現在の利用者は1万人を超える。創業者の韓品嵋さんは、「デジタル化が私たちのサービス能力を大幅に向上させた。施設での介護と異なり、在宅介護の高齢者は分散しているうえ、ニーズも多種多様で、効率と適切さの追求にはチャレンジが満ちている」と述べた。
韓さんは、「かつては高齢者のニーズ1件に対応するために、私たちは何度も電話をかけてやりとりするかもしれない。今は『スマート介護サービス版』などのシステムを通じて、高齢者のニーズは『まごころ』の管理スタッフがオンラインで引き受け、サービス業者がオンラインで受注し、ニーズにより速やかに対応できるようになった。同時にシステムにはかかった時間を計る、サービスの様子を伝える写真を提供する、フィードバックをするなどの機能もある」と続けた。
「15分サービス圏」を支えるビッグデータ
サービスのニーズをオンラインでの引き受けも、高齢化に向けて改造された「神器」の裏でも、鼓楼区スマート介護ビッグデータ運営調整テストセンターの技術的バックアップと切り離せない。ビッグデータセンターのサービスコンテンツには、自宅介護ベッドの集中管理、1ボタンコールシステムの設置、高齢化に向けた改造、在宅・施設介護サービスの予約、民間介護機関の補助金オンライン申請、利用者の満足度のフィードバックなどもある。
インターネットと介護サービス、医療サービスとの深い融合をさらに加速させるため、鼓楼区民政局は区の衛生健康委員会と連携し、区レベル介護情報プラットフォームを全面的にレベルアップし、ビッグデータプラットフォームが持つニーズ収集と情報処理の「本能的」な技術的優位性をバックに、公共の介護資源、社会の介護主体の分布データモデルを構築・整備し、区全域で介護資源を科学的にバランスよく調整し、地域間の資源配置のアンバランスが起こらないようにし、介護「15分間サービス圏」を構築するためにデータ面の支援を提供するという。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年7月23日