中国移動(チャイナモバイル)傘下の咪咕デジタルメディア有限公司が開催を請け負った中国デジタル閲覧大会が16日に行なわれた。大会で中国音響影像・デジタル出版協会が発表した「2020年度中国デジタル閲覧報告」によると、中国のデジタル閲覧ユーザーは4億9400万人に増加した。こうした電子閲覧の有料ユーザーのうち、毎月100元(1元は約16.6円)とそれ以上支払っている人が26.8%に上るという。「北京日報」アプリが伝えた。
同報告によれば、20年の中国デジタル閲覧産業の規模は351億6千万元に達し、成長率は21.8%と高く、デジタル閲覧時代の真の訪れを示しているという。同時に、中国のユーザー規模は4億9400万人、成長率は5.56%だった。また同期の中国の1人あたり電子ブック閲覧数は9.1冊、一人あたり音声付き電子ブック閲覧数は6.3冊だった一方で、紙の書籍の1人あたり閲覧量は6.2冊にとどまり、中国で読書が紙からデジタルへと静かに移行していることがわかるという。
20年には、ユーザーの電子閲覧の1回あたり利用時間の平均が79.3分、紙の本の1回あたり閲覧時間の平均が63.2分、音声付き電子閲覧の1回あたり利用時間の平均は62.8分で、毎日午後5-10時が閲覧の「夜のピーク」だった。
一般の電子閲覧ユーザーには年代ごとにはっきりとした好みの違いがある。同報告のデータでは、「70前」(1970年よりも前に生まれた人)は健康関連のコンテンツを好み、「70後」(1970年代生まれ)は軍事・戦争関連、「80後」(1980年代生まれ)はファッション関連、「90後」(1990年から1994年生まれ)は旅行関連、「95後」(1995年から1999年生まれ)は漫画や絵本を好む。
また子どもも閲覧の重要ユーザーで、子どもの有料ユーザーの成長率は56.5%、1日あたり平均閲覧時間は29分、午後8-10時が利用のピークだ。
20年は同業界の発展にとって特別な意義をもつ1年だった。新型コロナウイルス感染症の発生と5G商用化の普及が、閲覧のデジタル化からさらにデジタルスマート化へのモデル転換を加速した。これを背景に、デジタル閲覧業界は絶えず「5Gプラス」の閲覧モデルを模索し、AI(人工知能)、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)などの新技術や新スタイルが、デジタル閲覧の新たな可能性や利用シーンを切り開いた。
今大会に参加した業界関係者は、「5Gに基づく新インフラ整備が加速するにつれ、デジタル閲覧分野のクラウドサービス、モノのインターネット(IoT)が急発展の段階に入り、クラウド端末図書館、クラウド書店などの新たな利用シーン、新たなスタイルが次々に登場している」と分析した。今回は咪咕デジタルメディアも咪咕クラウド書店の業務運営スタイルを発表する予定で、中国の出版社300数社及び文化業界の協力パートナーと提携してオンライン・オフラインの知識・文化・生活情報クラウドプラットフォームを構築し、紙の書籍、電子ブック、有料知識コンテンツ、文化クリエーションなどを網羅したワンストップ式の文化コンテンツ体験をユーザーに提供するという。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年4月21日