5色の輪の形をした花火が東京の夜空に舞い上がり、5年もの長い待ち時間を経た今、世界中のアスリートたちが再び一堂に会することができた。現地時間の7月23日夜、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)が日本・東京の新国立競技場(オリンピックスタジアム)で開幕した。
今回は現代五輪史上で初めて延期された大会となった。新型コロナウイルス感染症の影響により、もともと2020年に予定されていたのが、21年7月23日-8月8日に延期された。五輪という大家族全体がかつてない挑戦に直面し、たゆまぬ努力を続けた末に、ついに予定通りに聖火を聖火台に点火することができた。
今大会では33競技339種目が実施される。野球・ソフトボールは2008年の北京五輪以来、再び競技として採用され、スケートボード、サーフィン、スポーツクライミング、空手は初めて採用された。感染予防の観点から、今回は開会式、閉会式、大部分の競技が無観客方式で行われる。
国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長はあいさつの中で、「本日、私たちはともに五輪の一つ屋根の下にいる。これが、私たちを結びつけるスポーツの力だ。スポーツはすべての人に前へ進む希望を与えている。さきに東京で開催されたIOC第138次総会での投票では、『より速く、より高く、より強く』という五輪のモットーに、『ともに(Together)』を加えることが承認された」と述べた。
東京五輪のスローガンの「感動で、私たちは一つに」のように、開会式のクリエイティブチームは心を動かすクリエイティビティ、伝統と現代が融合したスタイル、多様な文化的要素を通じて、「Moving Forward(ムービング フォワード)」のコンセプトを余すところなく表現した。パフォーマンスは大幅に簡素化されたにもかかわらず、ライティング技術により映し出された数々の特徴的なシーンにより、世界を一つにし、世界を奮い立たせるスポーツのエネルギーが放出された。
選手団の入場では、中国は110番目に入場した。女子バレーボールの朱婷選手と男子テコンドーの趙帥選手が中国国旗(五星紅旗)をともに掲げ、選手団の先頭を歩いて入場した。中国は今回、777人からなる代表団を派遣し、うち選手は431人で、自国以外で参加した五輪の代表団としては過去最大規模になる。選手の平均年齢は25.4歳、30競技225種目に出場し、自国以外で出場する種目が最も多い五輪になった。中国代表団の全体目標はスポーツの成績と精神文明でともに大きな収穫を上げることだ。
今回の開幕式では、団結、包摂、差別のないこと、平等の重要性を強調するため、宣誓する選手、指導者、審判員の各代表がこれまでの3人から6人に増やされ、宣誓の文言も変更された。
人々が注目する聖火点灯のアイディアが最後になって明らかにされた。ギリシャのオリンピアで採火された聖火は121日間にわたってリレー方式で運ばれ、暗いトンネルをくぐり抜けてついに開会式の会場までたどり着いた。6組の最終聖火ランナーがリレーでつなぎ、一番最後にテニス女子の大坂なおみ選手が聖火台に点灯した。歴代の五輪と異なり、東京五輪はメイン会場以外の場所にも聖火台が設けられた。五輪の聖火は赤々と勢いよく燃え上がり、今回の特別な五輪はこれから16日間、世界中の人々の脳裏に深い印象を焼き付けることになるだろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年7月24日