北京がユニバーサル・スタジオを選んだのはなぜか? (2)

人民網日本語版 2021年09月06日16:23

全面的な調査研究の結果、北京は最も有名なユニバーサル・スタジオとディズニーランドの2つに絞り込んだ。温氏は、「北京を世界レベルの都市にしようと思うのであれば、導入するプロジェクトもその位置づけに釣り合うものではなければならない。別の角度から見ると、北京は中国の首都であり、故宮、天壇、頤和園、八達嶺長城などはどれをとっても世界的に有名な観光地だ。私たちが導入するテーマパークの規模が小さければ、世界どころか、中国でも、大きな影響力をもつことはできないだろうと考えた。同時に、このプロジェクトは北京の国際的観光産業発展を促進するための新たなコンテンツであり、北京の観光商品のボリュームと釣り合うものでなければならず、必然的に世界トップレベルのテーマパークでなければならなかった。つまり、ディズニーとユニバーサル・スタジオのどちらか一つしか選択肢はなかった」と述べた。

興味深いのは、20年ほど前には、北京市民はディズニーランドに比べてユニバーサル・スタジオのことはほとんど知らなかったことだ。温さんによると、「当時、私たちが第三者調査会社に依頼して北京で調査研究を行ったところ、子どもから中高年まで、ほとんどがディズニーランドのことは知っていると答えた。ディズニーの中国での知名度はほぼ100%だった。しかしユニバーサル・スタジオを知っているかとたずねると、ほとんどの人が知らないと答え、中には『映画館のことでしょう?』と答える人もいた」という。

そんな状況にもかかわらず、北京が最終的に北京の観光客の間で知名度の低いユニバーサル・スタジオを選んだのは、さまざまな点を考慮してのことだった。

温氏は、「まず、北京の気候的条件を考えた。ユニバーサル・スタジオは屋内のアトラクションがディズニーランドよりも多い。北京の冬は寒く、気候的特徴によりユニバーサル・スタジオの方が北京にふさわしいということになった。次に、ユニバーサル・スタジオはアトラクションの更新ペースが速く、ディズニーよりもテクノロジー感が高いということを考えた。ディズニーにもユニバーサル・スタジオにもそれぞれの特徴と優位性があるが、北京にとってはユニバーサル・スタジオの方がよりふさわしいということになった」と振り返った。

ユニバーサル・北京・リゾートがまもなくオープンし、北京には文化観光の新名所がまた一つ増えることになる。これにより、超大型テーマパークがないという中国北方観光市場の局面が一気に打開されることになる。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年9月6日

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