記者はこのほど北京首鋼パークを訪れ、冬季五輪会場における5G応用を体験した。中国新聞網が伝えた。
自動運転のマイクロバス、自動運転乗用車がパーク内を行き来し、最高レベルであるL4の自動運転テストを行っており、5GネットワークとAI(人工知能)などの技術により、車両がよりスムーズに走行していた。
「5G小売自動運転車」に手を振ると来場者に近づき、そのディスプレイをタップすることで商品を購入できる。自動運転車が近くになければ、携帯電話で注文すれば来場者の近くに移動でき、すべての操作を完了する。
これらの自動運転車の裏側には、中国聯通が冬季五輪首鋼パークで構築した5Gネットワーク基づくスマートコネクテッドカーシステムがある。中国聯通スマートシティ研究院のベテラン技術専門家の劉琪氏は、「同システムはすでに首鋼パークの100万平方メートルの面積をカバーしており、『5G+北斗』の多元的融合高精度測位により、車両の誤差0.1メートル級の連続的かつ高精度の測位の需要を満たせる」と説明した。
首鋼パークのクラウド中継センター展示エリアでは、クラウド中継設備により冬季五輪の張家口会場と首鋼パークの画面がリアルタイムで放映されており、常に切替が可能だった。ここには大掛かりな中継設備がなく、ノートPCなどのデバイスで操作されていた。
北京国際クラウド中継科技有限公司研究開発部の董全武ディレクターによると、従来の中継方法の大半がヘビーアセットで、ハードルが高く、高価な中継車と数多くの制作スタッフが必要だったのに対し、クラウド中継はネットワークに接続しているノートPC一台で、フロントエンドの映像信号の切替をリモートで行える。クラウド化された取材・編集・放送の技術により、中継作業をフロントエンド信号受信、クラウド伝送処理、リモート制作の3段階に分けられている。現場では、クラウド中継技術は中継車や多くの作業スタッフを必要とせず、効率を大幅に向上させることができる。
クラウド中継システムを利用すれば、会場の5G信号とクラウド中継5Gバックパック伝送能力に基づき、小型カメラまたはジンバル内蔵スマホが一台あれば動画の生中継を実現できる。リモート・自動混合取材を採用することで、現場に多くの記者を派遣する需要を減らせると同時に、メディアにテレビ・ラジオ並みの高品質の音声・動画素材を提供することになる。
あるガシャポンマシーンの前で、デジタル人民元財布機能を持つ手袋をはめた来場者が、そっと触ると決済が終わり、一つのガチャガチャ(カプセルトイ)がスムーズに出てきた。
中国聯通と中国銀行は協同して北京冬季五輪組織委員会パーク内で試験的に自動販売機、無人スーパー、冬季五輪ライセンス商品販売機などの革新的な応用シーンを試験的に構築している。中国聯通が開発した、1枚の硬貨よりも軽いデジタル人民元財布モジュールは、手袋、バッジ、カード、証明書などの各種ウェアラブルデバイスに簡単に搭載でき、支払いが非常に便利でスムーズだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年10月25日