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【イラストで知ろう!イマドキ中国】 当たるも八卦、当たらぬも八卦

第34回

人民網日本語版 2021年12月07日15:30

血液型占いに星占い、ラッキーアイテムや風水を意識したインテリアなど、どこまで信じるかは人によって程度の差はあるかもしれないが、占いを気にするという人は少なくないはずだ。そして日本でもおなじみの四柱推命や手相といった占いは中国から影響を受けているものが多い。では中国の人々にとって占いとはどのような存在なのだろうか?今回はそんな中国における占い事情を紹介していこう。人民網が伝えた。

血液型占いは日本だけ?

日本では血液型による占いや性格判断がかなりポピュラーで、何かにつけて、「アナタは〇型だから〇〇よね」という性格や行動の根拠にされることが多い。しかし中国では血液型よりも星座がその位置を占めていると言ってもいいだろう。なぜなら、血液型占いというのは日本発祥の比較的新しい占いであるため、実は世界でも血液型占いを「信奉」しているのは日本のほか、その影響を受けた韓国や台湾地区などの一部に限られているからだ。そして中国では意外と自分の血液型を知らない人が多いということも、もう一つの理由になるかもしれない。そのため、中国ではどちらかと言うと、「アナタは〇〇座だから〇〇よね」がスタンダードなのだ。

星座の他に何を気にする?

中国では、星占いやタロットといった西洋の占いを信じるのは比較的若い人たちが多いのに対して、年配の人たちの多くが信じているのは、中国古来からの占い。中国には、生年月日などから占う「四柱推命」や「算命学」、天・地・人の3つの「気」を調和させることを目指した「風水」、自然界を成り立たせている陰と陽の組み合わせから色々なことを読み取っていく「易学」などがある。そして現在も中国の一部の地域においては、子供の名づけから、ビジネスや結婚、不動産購入など人生の節目で参考にしている。その中で出産と結婚相手探しの際に、星座と同じ、またはそれ以上に干支が重視されているのは日本とちょっと違う点。そして、犬や豚(日本ではイノシシ)といった人気の干支の年には出生率が目に見えてアップするのも、中国ならではと言えるだろう。

中国人にとっての占いとは?

中国における占いは、古代の亀の甲羅を焼いて生じたひび割れの模様から吉凶を占う「亀卜」から始まり、王が占いを用いて国を動かすなど、歴代王朝においても重要視されてきた歴史がある。現代の中国人には、占いは一種の科学的根拠をもたない迷信という認識がますます広がっている一方で、占いのベースとなる様々な知識や文化、習慣が、暦や中医学、食生活など生活の隅々にまで浸透していることもあり、中国人にとって占いは今も身近なものであり続けている。またここ数年、若者たちの間では物事がうまくいかないのは水星が「逆行」する時期だからということで、「水逆」という言葉がホットワードになったり、ラッキーアイテムとして錦鯉の画像をSNSに転載するのが突然流行ったり、星座占いで運勢をみたりといった「日常的な迷信」が話題になった。こうした新種の「迷信」にハマるのは、現代の若者たちが「ストレス」や「不安感」を抱えていることも反映しているかもしれない。こうしてみると、占いとの向き合い方は、日本人に比べると、より実益を求める現実的な傾向があるといえるかもしれない。

占いというものはまさに「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉が示すとおりで、絶対的なものでは決してない。ただ、何かにすがりたい時や誰かに道を示してほしいという気持ちを抱いている時に、ちょっとしたきっかけになったりするもの。血液型にしろ、星座にしろ、別の視点から自分や他人を理解する方法としてとらえると、距離をおいて楽しむことができるかもしれない。 (文・イラスト・玄番登史江、袁蒙)。

イラストで知ろう!イマドキ中国

人民網ではもっと身近なスタイルで今どきの中国を読者の皆さんに知ってもらうため、「つるにはまるまるむし爺さん」と「へのへのもへ郎」、「へめへめくつ美」の3人が流行語やカルチャー、時事問題など幅広いジャンルにおける「イマドキ」を紹介。中国ってこんな国なんだ!と興味を抱き、理解を深めるきっかけにしてみてください。 

「人民網日本語版」2021年12月7日

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