六中全会

福島原発汚染水の海洋放出を進める日本を国際社会が強く非難

人民網日本語版 2021年12月15日14:29

日本政府と東京電力は各方面から強く非難され、問題視されてもなお、福島原発事故の汚染水の海洋放出に向けた準備作業を進めている。これについて日本国内や国際社会からは、極めて無責任な行為であり、世界の健康・安全に対する保障及び周辺諸国国民の切実な利益を深刻に損ない、人類の生存環境を脅かすものであるとして、反対と批判の声が上がり続けている。各方面は日本側に対して、間違った決定を撤回し、尽くすべき国際的義務を履行するよう促している。人民日報が伝えた。

グリーンピースは先日発表した報告書「福島放射性水危機の現実」で、原発汚染水の発生源、多核種除去設備(ALPS)の欠陥、原発汚染水中の放射性物質(特に炭素14とトリチウム)、原発汚染水保管継続の実行可能性などを含め、福島原発汚染水問題について、包括的かつ体系的に分析。日本政府と東京電力は原発汚染水をめぐり、「2022年には保管スペースが尽きる」、「放射性トリチウムは水に含まれる唯一の放射性核種であるうえ、無害だ」、「水は汚染されていない」、「放出以外に選択肢はない」といった一連の「嘘」をでっち上げてきたとしたうえで、「実際にはこれらは財政的、政治的理由による口実に過ぎない。放出は最も都合の良い選択であるうえ、福島第一原発の廃炉が具体的進展を遂げているという政府のイメージ作りに資する。しかし、放射能漏れの災禍の脅威は依然続いており、福島県民に直接影響を与えるだけでなく、日本の他の地域や全世界にも広範な影響を及ぼす」と指摘した。

エビデンスを詳細に検証した結果、グリーンピースは「現在唯一の受け入れ可能な解決策は、原発汚染水の保管と処理を長期にわたり継続し、より効率的な処理技術の採用と放射性元素の自然減衰のための時間を稼ぐことだ。これが福島の人々、日本、さらには国際社会の人権、健康、環境を守る唯一の道だ」との結論を導き出した。

「福島原発汚染水は本当に『無害』であり、海洋に直接放出できるのか?日本国民の激しい反発が、この疑問に対する最良の答えだ」。シンガポール紙「聯合早報」電子版は「トリチウムを含む福島原発汚染水の海洋放出で、低強度のベータ線が生じるうえ、周辺海域にも拡散するだろう。これは長期にわたり海洋生態と国際漁業に影響を与えるうえ、太平洋地域の数百万人の生活と生計を脅かす可能性がある」と指摘。「日本政府は以前、原発汚染水について5つの処分方法を提示したが、最終的に『最短の時間と最少の費用でできる』ため『最も現実的な解決方法』であるとして、海洋放出に決定した。これはまさに『身勝手な計算』と言えよう」とした。

豪中商工業委員会ノーザンテリトリー支部のダリル・グッピー支部長は人民日報の取材に対し、「日本が原発汚染水の海洋放出を宣言したことは、国連海洋法条約とロンドン条約 (1972年)への重大な違反だ。国際ルールと国際秩序の尊重を主張している国がこのような行為に出たことは、日本が国際法に対してダブルスタンダードを採用したことを十分に物語っている」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年12月15日

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