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奇書「山海経」に登場する神獣のフィギュアがスゴイ!

人民網日本語版 2021年12月20日08:27

中国古代の神話・伝説を記した奇書と言えば「山海経」をまず思いつく人も多いだろう。「山海経」には、鳥の「精衛」や怪魚の「飛魚」、人魚の「鮫人」、9本の尾を持つキツネ・「九尾狐」といった、たくさんの妖怪や精霊が登場し、それを理解するのは至難の業だ。しかし、80後(1980年代生まれ)のハンドルネーム「捏神獣的千江月」さんは、「山海経」に登場する神獣を見事なフィギュアにしたことで、ネットユーザーたちから賞賛のコメントが寄せられている。

中国伝統の瑞獣である麒麟。昔、麒麟が姿を現すことは吉兆であるとされていた。

九尾狐。

「捏神獣的千江月」さんは、フィギュアなどの原型を手掛ける造形師。大学では視覚伝達デザインを専攻していた彼女は、卒業後にグラフィックデザイナーとして数年働いた後、立体造形のほうが自分に合っていると感じるようになり、数年間、彫刻とデッサンを専門に学びなおしたという。

「山海経」は風物を描いた書物であるため、詳しいストーリーはほとんどなく、史料に基づいて原型作りをする第一歩を踏み出すのも至難の業だ。

第一歩となるのは構想で、彼女は神獣に関する参考資料を探し、少しずつアイデアをまとめていくのだという。そして、下描きをして大体のイメージを作っていくが、この第一歩の段階で、何度も何度もやり直す必要があることも多く、その作業量は膨大で、高い忍耐力が求められる。最後に、色付けをして、背景を作ったり、附属品を付け加えたりして、作品が完成する。

「捏神獣的千江月」さんは2019年からこれまで約2年間かけて、中国の神獣をテーマにした作品制作にチャレンジし続けてきたほか、フィギュアのブランド「山·海」も立ち上げた。

「山海経」に登場する神獣を制作することにした理由について彼女は、「中国の様々な神獣が大好きだから」とし、「神獣は自然の中から生まれており、中国で伝説が代々伝えられていくうちに自然を超越したのだと考えている。そこには、神に対する思いや自然に対する賛美が込められているほか、中華伝統文化の魅力が詰まっている。中国にはたくさんの神獣があり、それを自分の手で形にしたい」と話した。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年12月20日  

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