中国航天科技集団は今年、通年で50数回の打ち上げ任務、140以上の宇宙船の打ち上げを計画している。うち宇宙ステーションの建設は通年の宇宙任務の最重要事項で、宇宙ステーション乗組員の軌道上での「勤務交代」など複数の初めてを実現する。月探査4期などの型式研究・製造も今年、重点的に展開される。中国航天科技集団が9日、「中国宇宙科学技術活動青書(2021年)」を発表した際に、こうした情報を明らかにした。北京日報が伝えた。
中国航天科技集団宇航部副部長の馬濤氏は、「当集団は今年、有人宇宙ステーションプロジェクトの6つの重要任務を遂行し、全面的に宇宙ステーションを完成させ、中国の宇宙飛行の発展を新たな高みに押し上げる。長征6号甲キャリアロケットの初飛行を行うとともに、複数の国家民間用宇宙インフラ科学研究衛星と業務衛星を打ち上げる。月探査4期、小惑星探査機など複数の型式の研究・製造活動を重点的に展開する」と述べた。
宇宙に「出張中」の神舟13号の乗組員は、宇宙で満6ヶ月滞在したあと地上に戻ることになっている。中国航天科技集団第五研究院有人宇宙船システムプロジェクト技術サブマネージャーの邵立民氏によると、有人宇宙船「神舟13号」は初めてハイスピード帰還プランを採用し、東風着陸場に着陸し、宇宙飛行士の快適性と任務の実施効率を高める。
宇宙ステーションの建設段階では、天舟4号、神舟14号、実験モジュール1、実験モジュール2、天舟5号、神舟15号という6つの宇宙機を打ち上げる。宇宙ステーションが完成した後、船内の活動空間は110立方メートルを超え、長期3人、短期6人の滞在が実現できる。機能・性能の軌道上でのテスト完了後、運営段階に入る。
中国航天科技集団第五研究院宇宙ステーションシステムサブチーフデザイナーの柏林厚氏は、「宇宙ステーションには今年、初めて同時に神舟14号と15号という2つの有人宇宙船が停泊する。6人の乗組員が軌道上で交代し、そして初めて6つの宇宙船のコンビネーションの飛行を実現する。宇宙ステーションの軌道上での建設の任務は密度が高い上、各任務が相互につながり、ドッキングと切り離しが十数回にのぼる。同時にモジュールの転位、大小のアームを組み合わせた作業、貨物の船外輸送などの新しい任務を実施する。宇宙ステーションコンビネーションのコンディション管理・制御が非常に複雑だ。宇宙ステーションが完成した後、宇宙飛行士の滞在及び複数分野の宇宙科学技術試験を持続的に展開する」と述べた。
中国航天科技集団第一研究院長征8号キャリアロケット副主任デザイナーの陳暁飛氏によると、長征8号遥2ロケットは今年2月末から3月上旬にかけてタイミングを見計らって打ち上げられる。7つの衛星研究製造機関の衛星22基を搭載し、中国の1回の打ち上げで軌道に投入された衛星数の新記録を更新する。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年2月10日