米質屋のオーナーが「第二次世界大戦中のアルバム」を中国に寄贈

人民網日本語版 2022年11月21日10:22

中国侵略日本軍が写った写真を公開したことで注目を集めた米ミネソタ州で質屋を営むEvan Kail氏は今月17日、SNSに「世界の注目を集めた『第二次世界大戦のアルバム』はすでに中国に寄贈し、しかるべき所に帰属した」と書き込み、在シカゴ中国総領事館にアルバムを無償で寄贈したことを明らかにした。そして、「今回の経験は印象的で、中国から示された感謝を永遠に大切にする」とした。

Evan氏が公開している総領事館に宛てた手紙には、「アルバムの写真数百枚のうちの一部の暴力的な写真は、質の高い記念品である可能性が高いものの、ほとんどの写真は本物だろう」と綴られている。

アルバムを中国側に手渡すEvan Kail氏

Evan氏は9月1日にショート動画共有アプリ「TikTok」に投稿した動画で、「中国侵略日本軍が写った写真約30枚を含む第二次世界大戦中のアルバムを発見した」とし、「僕のキャリアにおいて最も恐ろしいものを見た」と語り、瞬く間に世界からの注目を集めた。

「豊富な内容を含んだアルバムで、とてもよく撮れている写真がたくさんある」。このアルバムは、東南アジアに駐留していた兵士が第二次世界大戦中に撮影したもので、それを手に入れたEvan氏は細部までチェックしていったという。すると、前半は普段の生活の様子を捉えた写真が多かったものの、後半になると、リアルな歴史の痕跡が残されていることを発見した。「処刑されたり、斬首されたり、苦痛を与えられたりしている人がたくさん写っており、死体が街のいたるところに散らばっている」としている。

アルバムの写真

米ミネソタ大学で日本問題を研究していたEvan氏は、当時、教授が「その時代の写真は限られており、ほとんどが白黒」と話していたのを覚えていたという。

アルバムの実際の価値を判断するために、Evan氏は現地の専門家を訪ねて写真の検証をしてもらったりしたものの、その過程で、脅迫やサイバー暴力をたくさん受けたという。

Evan氏は以前、メディアの取材に対して、「アルバムは絶対に個人のコレクターにも、日本政府にも譲らない」と、アルバムの帰属先について語っていた。

投稿を見ると、Evan氏は、在シカゴ中国総領事館の感謝状もアップしている。感謝状には、Evan氏に対する心からの感謝が綴られているほか、「旧日本軍が1930年代から40年代にかけて中国で犯した戦争犯罪は、人類史上最も暗い1ページだ。歴史は鏡のようで、Evan氏がアルバムを寄贈したことは、善良な心で平和を守るよう世界の人々を鼓舞するだろう。当領事館も、中国と米国の国民間の文化的繋がりや親睦のために努力を続ける」としている。

在シカゴ中国総領事館がEvan Kail氏に送った感謝状。

Evan氏は、「SNSを通して、このアルバムはすでに、教育的意義のあるシンボルとなった。その内容は中国の研究者にとって大きな参考価値がある。平和的、友好的な名目でアルバムを中国に寄贈することができて、とても光栄だ」と語っている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年11月21日

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