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桂林市の観光地で11言語を操り、ミネラルウォーターを売るスーパーおばあちゃん

人民網日本語版 2022年11月09日10:23

広西壮(チワン)族自治区桂林市の観光地・陽朔月亮山景勝地で、70過ぎの女性・徐秀珍さんが幾つもの外国語を流暢に操りながら、外国人観光客と交流している様子を捉えた動画がネットユーザーの注目を集めている。

動画の中で、徐さんは景勝地でミネラルウォーターを売りながら、英語を覚えたと語っている。

徐さんは観光客に「どこの国から来たんですか?」と積極的に話しかけ、ドイツやイスラエルから来たことが分かると、すぐにドイツ語やヘブライ語で挨拶している。

小学校には3年生までしか通わなかったという徐さんは元々、外国語を全く話すことができなかった。現在彼女が流暢に操っている外国語はどれも観光客に質問しながら覚えたという。

約20年前、桂林市陽朔県では観光業が発展し始め、貧しい暮らしをしていた徐さんは村のすぐ近くにある月亮山でミネラルウォーターを売り始めた。その後、観光業が発展するにつれて、ますます多くの外国人観光客が同地を訪れるようになったという。

初めの頃、徐さんはミネラルウォーターを片手に中国語で「ミネラルウォーターはいりませんか?」と外国人観光客に話しかけることしかできなかったという。そしてそれを見た外国人の、「Wow, water」という返事を聞いて、「water」が水を指すことを知ったのだという。

そして、メモ帳を準備して、外国人と交流するたびに、耳にした単語を書き留め、意味が分からない時には、進んで教えてもらうようにした。聞いても分からない時でも、それをノートに書き留めた。こうした最も基本的で、最も「原始的」な方法で、単語を必死になって覚え、漢字で説明を加えていった。こうしたメモ帳は何冊にもなり、中にはびっしりと書き込みがされているという。

そして外国人観光客と頻繁に会話をしていくうちに、徐さんが話せる外国語もどんどん増え、今では11ヶ国語を話せるようになった。

徐さんの高い言語能力を目にし、トラブルに遭遇して「助けてほしい」とやって来る外国人も増え、時には道案内をしてほしいと頼まれることもあるという。そうしているうちに、徐さんは月亮山の「ガイド」になった。

徐さんは、「Mama Moon」というニックネームがあり、その背後には感動のエピソードがある。2002年、あるカナダ人留学生が月亮山に登っている時に体調が悪くなり、それに気づいた徐さんが風油精(ハッカオイル)を塗ってあげた。その時、留学生に「いくらですか?」と聞かれた徐さんは、「お金はいらない。あなたは学生だから、お金がないでしょ」と回答。感動した留学生は、徐さんのメモ帳に「Mama Moon」と書き込み、それがニックネームとなったのだ。

外国人観光客が徐秀珍さんのメモ帳に書いたメッセージ。

その後、徐さんは「Mama Moon農家飯」というレストランを開き、おいしい料理が評判となり、たくさんの観光客がやって来るようになった。

レストランがどんどん繁盛し、徐さんは20部屋以上ある旅館も経営するようになっている。オンラインで予約ができるようにもなり、観光客にとても便利なサービスを提供していると同時に、徐さんの収入も増えたという。

徐さんはこのように努力を重ね、一生懸命働き、世界中からやって来る観光客から愛される存在となり、さらに、豊かな生活を送ることができるようになっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年11月9日

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