习专栏

放射性物質汚染のリスクを押し付ける日本の身勝手さと傲慢さ

人民網日本語版 2023年07月27日15:36

日本の福島原発汚染水は130万トン以上に達し、60種類以上の放射性核種を含み、30年間あるいはそれ以上にわたって海洋に放出される。ひとたび原発汚染水が海洋に放出されれば、それに含まれる放射性核種が海の隅々にまで拡散するだろう。福島原発汚染水の処分問題が全世界の海洋環境と人々の健康に関わり、決して日本だけの問題でないことは明らかだ。日本は、全ての利害関係者及び国際社会の懸念が適切に解決されるまで、原発汚染水の海洋放出を始めるべきではない。しかし、日本は過去2年余りの間、独断専行し、一方的に原発汚染水の海洋放出を強引に推し進め、予測不可能なリスクを国際社会に押し付けようとし、その身勝手さと傲慢さを余すところなく示してきた。(人民日報「鐘声」国際論評)

日本の福島原発汚染水の海洋放出については、近隣諸国を含む利害関係者の意見を十分に求めるのが当然である。国連海洋法条約は、各国は海洋環境汚染の切迫した危険性を認識した場合、直ちに他の国々及び権限のある国際機関に通知し、汚染の影響を除去し、損害を防止または軽減するために、可能な限り協力しなければならないと明確に定めている。日本は国連海洋法条約の締約国として、また海洋環境汚染の責任当事者として、近隣諸国及び国際社会と前提条件なしに協議し、原発汚染水の穏当かつ安全な処分案を各方面と協力して検討すべきである。原発汚染水の海洋放出を強引に推し進めるいかなる行為も、国連海洋法条約の原則に反する。

日本は、国際社会、とりわけ利害関係者と十分な協議を行わないばかりか、世界の反対を押し切ってまで原発汚染水の海洋放出計画を強引に推し進めている。日本政府は2021年4月に福島原発汚染水を海洋に放出すると一方的に発表し、2022年7月には、国際社会、特に近隣諸国など利害関係者の強い反対も顧みず、海洋放出計画を正式に承認し、海洋放出に向けた工事などの準備作業を加速した。今年3月、日本は、今年の春から夏にかけての福島原発汚染水の海洋放出は「延期できない」と発表した。今年6月、日本政府は、各方面の強い反対も顧みず、原発汚染水海洋放出設備を試運転し、原発汚染水海洋放出の一方的な強行に向けてさらなる一歩を踏み出した。今年7月、日本は「福島原発汚染水は今夏に放出を開始する。この計画に変更はない」との主張を繰り返した。この2年間の日本政府の言動は、日本に協議への誠意が全くなく、国際社会に対して海洋放出という日本側の想定結果を受け入れるよう要求し続けてきたことを、十分に示している。

日本政府及び東京電力はかつて、関係者の理解なしに原発汚染水の海洋放出を開始することはないと約束したが、実際の行動はその約束から徐々に乖離してきている。そうした日本の言動に、日本国民や近隣諸国など利害関係者はすでに堪忍袋の緒が切れている。太平洋諸島フォーラム(PIF)のプナ事務局長は、「日本政府は、原発汚染水の処分において太平洋島嶼国と意思疎通を維持するとともに、独立した検証可能な科学的証拠を全て提供すると約束した。しかし、遺憾なことに日本政府は協力せず、彼らが意図していることは、これまでの約束に反するものである」と述べた。太平洋島嶼国は、日本の原発汚染水海洋放出計画に関する国際協議は国際原子力機関(IAEA)に限定されるべきではなく、国連海洋法条約やロンドン条約(1972年)などの場でも行われるべきだと提言した。この要求は国際社会から極めて重視されるべきものである。

日本は、国内外の圧力に屈してIAEAに審査・レビューを要請したが、IAEAを尊重する姿勢を示すことはなかった。日本は、原発汚染水の海洋放出を行うことをあらかじめ決めており、IAEAによる審査・レビューよりも自らの海洋放出計画を先行させた。日本は昨年7月、原発汚染水の海洋放出計画を正式に承認した。この決定は、IAEAタスクフォースがまだ審査・レビューを行っている最中に強引に行ったものだ。日本は今年1月にも、タスクフォースが来日して視察・レビューを行う前に、今春から今夏にかけて海洋放出を開始すると発表した。また、日本がIAEAによる審査・レビューの権限の範囲を厳しく制限したため、福島原発汚染水の処分に関するIAEA包括報告書の結論には限界性と一面性がある。日本のこのような行動から、日本が関心を持っているのは計画に従って海洋放出を推し進めることだけであり、IAEA及びタスクフォースの権威を全く尊重していないことを、世界ははっきりと認識した。

原発汚染水の処分問題において、日本は誠意ある協議の原則に従うどころか、自国の過ちを認めずに他国を非難し、日本側の提案した科学に基づく専門家同士の対話を中国側が再三拒否してきたと主張した。これは、原発汚染水の海洋放出の強引な推進という誤った決定を日本が全く考え直していないことを示している。日本は自問すべきである。日本が海洋放出という結果をあらかじめ設定した前提の下で対話や協議を行うことに何の意味があるのか。日本に本当に協議をする誠意があるのなら、海洋放出開始の一時停止を宣言し、近隣諸国など利害関係者による原発汚染水の独自のサンプリング・分析を認め、海洋放出以外のあらゆる可能な処分方法を検討することに同意すべきである。

原発汚染水の処分問題において、日本は国際社会の理にかなった懸念を直視し、全世界の海洋環境と人々の健康に対して責任を持つ姿勢で、周辺諸国を含む利害関係者と十分かつ有意義な協議を行うべきである。原発汚染水の海洋放出を強引に推し進め続ければ、日本はさらに強い反発を招くだけである。(編集NA)

「人民網日本語版」2023年7月27日

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