野菜・果物で脳卒中リスク低下
自分が高血圧であることを知っており、普段から油や塩の摂取を控えているにもかかわらず、脳卒中を起こす患者の例は、かなり多い。実は、彼らの多くは、野菜や果物をあまり摂っていない。野菜や果物の摂取量が少ないことは脳卒中を引き起こす原因のひとつであることがこのほど、英ロンドン大学の研究で明らかになった。生命時報が報じた。
ロンドン大学で、成人25万人を対象とした調査が、13年間続けられた。この調査の結果、毎日5個の果物もしくは5種類の野菜を食べている人は、野菜・果物をあまり食べない人に比べ、脳卒中になる確率が約26%低いことが判明した。毎日3-5個の果物または3-5種類の野菜を食べている人は、この確率が約11%低かった。毎日果物を3個未満または野菜を3種類未満しか食べない人には、脳卒中リスクの低下は見られなかった。
白菜・オレンジ・レモンなどの野菜や果物には、ビタミンCが豊富に含まれており、抗酸化作用が高く、体内のフリーラジカルを除去し、心臓や脳の血管を保護する作用を持っている。
オーツ麦や玄米などの噛み応えのある雑穀、セロリなどの緑黄色野菜、梨などの果物はいずれも、食物繊維が多く含まれており、コレステロール値の上昇を抑える働きがある。コレステロール値が下がると、動脈硬化や脳卒中の発症リスクは大幅に低下する。
また、新鮮な野菜や果物を摂ることで、カリウム、マグネシウム、葉酸を摂取できる。カリウムは血管を保護し、マグネシウムはコレステロール値を下げる効能がある。葉酸は、血中のホモシステイン(Hcy)濃度を下げる働きがあり、冠状動脈性硬化症や脳卒中の発生リスクを低減させる。
脳・心血管疾患の患者は、塩分の摂取を控えること以外に、新鮮な果物や野菜をたくさん摂ることを、普段から心掛けると良い。毎日300-500グラムの野菜を食べることは、心臓や脳の血管の保護に一定の効果がある。緑黄色野菜からは、ビタミンC・葉酸・食物繊維が摂取できることから、ホウレン草、人参、トマトなど色の濃い野菜を多く食べることをお勧めする。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年3月19日