「なんと呼ばれたい?」 「おばさん」と呼ばれた女性がカンカンに
20代後半で、「大姐(年上の女性に対する敬称)」と呼ばれた女性、30歳で「おばさん」と呼ばれた女性、50歳で「おばあさん」と呼ばれた女性などが、いずれも怒り心頭となっている。誰かと交流する際、相手をどのように呼ぶかは、いつでも問題になる。どのような呼称が適切なのだろう。三秦都市報が報じた。
30歳で「おばさん」と言われ意気消沈
筆者が最近、友人数人と集まった時、「年を取る」ことが話題に上がった。その時、友人2人が突然声を荒げ始めた。1人の友人(29)は、「数日前、友人と遊びに出かけた際、40歳の男性に『大姐』と言われ、本当に腹が立った。29歳で『大姐』?ありえない」といい、もう一人の友人(30)は、「それならまだいいほう。私なんか、死にたくなるような出来事に遭遇した。彼氏と一緒に街をブラブラしている時に、十代の女の子に道を聞かれ、彼氏は『お兄さん』と呼ばれた。その後、別の十代の女の子にまた道を聞かれ、私はなんと『おばさん』と呼ばれた。目が点になって、その娘を見つめたまま言葉も出なかった」というのだ。友人によると、メンツ丸つぶれで、しばらく憂鬱だったという。そして、家に帰って「そんなに老けた?彼氏とそんなに差がある?」と鏡を眺めたという。
50歳の女性「おばあさん」でカンカン
三秦都市報はこのほど、三秦網と共同で「呼称」に関する調査を実施。最も嫌な呼ばれ方に関して、ネットユーザーらは、「30歳の男性が最も嫌なのは、『おじさん』と呼ばれること」、「お姉さん、お兄さんはいいけど、『大姐』や『師傅(知らない男性に対する敬称)』は絶対いや」などとした。
また、市民の劉さんは取材に対して、「ある日地下鉄で、誰かが『同志』と呼んでいるのに気付いた。振り返ると、みんな僕を見ていた。僕がノートを落としていたのだ。そのおじいさんは好意で僕を呼んだのは間違いないけど、大勢の人の前で『同志』って・・・。顔面蒼白になった。今をいつの時代だと思っているのか。いまだに『同志』と呼ぶとは」とエピソードを語ってくれた。
張さんは、「今の若い人は本当に人の呼び方を知らない。私はまだ50過ぎなのに、『おばあさん』とか『高齢の人』とか呼ばれる。本当にバカにしている。私はそんなに老けて見える?」とお怒りだ。
時代の流れと共に呼称も変化 敬称が万人受けに
陝西省共産党委員会党校の社会科学教研部の侯建会・教授は、「どんな呼称も、一種の文化現象。呼称は人々のライフスタイルや生活の状態を反映し、今の人は精神面や健康状態に注目している。例えば、女性は実際の年齢よりも若い呼称を好む。昔なら、高齢者は敬称を好んだ。一方、今の社会の言葉の環境下では、それらの呼称の意味にも変化が生じている。改革開放(1978年)以前、人々は『師傅』と呼ばれることを好んだが、今は『○○さん』や『社長』と呼ばれることを好む。実際にはこれは、文化や社会の発展がもたらした変化」と分析している。
また、陝西理工学院の梁中效・教授は、「現在の中国語は世界に進出し、世界中で中国語ブームが起こっている。そのため、言葉を規範化し、統一する必要がある。例えば、社会の精神や文明の構築を通して変えることができる。個人と言う観点からは、郷に入っては郷に従えで、出来るだけ敬称を用い、相手が受け入れやすいようにしなければならない。そうすれば、自分もはっきりとした表現ができる」とアドバイスしている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年10月23日