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ロレアルが急速拡大 資生堂2ブランドを買収 (2)

 ▽資生堂は業務を整理

 実際、資生堂が手放そうとしているデクレオールとカリタはかなりの業績を上げている。資料によると、デクレオールは1974年に始まったアロマテラピーの先駆的ブランドだ。カリタは1945年に始まり、「スターが選ぶヘアケアブランド」などと呼ばれる。2012年の両ブランドの売上高は1億ユーロ(約134億円)に上り、資生堂グループは世界のエステ、スパ、ヘアサロンにおけるプロフェッショナルスキンケア市場ランキングで2位になった。

 資生堂はこのたびの買収交渉の対象となるヘアケア業務について、今後の関連業務ではアジア市場の「資生堂プロフェッショナルヘアケア事業」と欧米市場のプロフェッショナルヘアケアブランド「ジョイコ」に重心を置くことになると話す。

 アナリストの見方によると、このたびの買収は資生堂の業績悪化と関係がある。

 資生堂は12年、8年ぶりに損失を出した。今年4月には日本の本社・株式会社資生堂が、13年3月31日までの12年度第4四半期は大幅な赤字で、通年で147億円の損失になるとの業績予測を発表した。業界では、業績不振の原因は日本国内での売り上げ減少と中国市場での資生堂離れにあるとの見方が出ている。

 資生堂の発表によると、欧州業務を整理し、主要な業務資源を継続して高い利益が望める成長業務に集中させたい考えで、傘下の子会社の一部を売却することは当面の戦略に合致することだという。

 エンさんは業績がまずまずの両ブランドを売却する理由について、優良業務を売却することで、価格交渉の主導権を握ることができ、資生堂がよりよく生き残るためのより多くの資金を獲得することが可能になるからだと分析する。

 またエンさんの分析によると、国際市場という大きな環境が不振で、多くの企業は資金繰りのリスクを抱えている。また売却が予定されるデクレオールとカリタは定着したブランドであり、これから利益が徐々に減少していく可能性がある。資生堂は両ブランド売却で得た資金を、別の勢いよく発展する業務に振り向けることが可能だという。(編集KS)

 *エン:「門構え」に「三」

 「人民網日本語版」2013年10月22日

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