通貨政策は今後も安定維持 資金不足が現れない (2)
現在の市場は通貨観測をめぐって複雑な情況にある。9月末には資金不足の懸念がわき起こった一方、米国が量的緩和政策第3弾(QE3)を徐々に引き上げるのに伴い、市場にはホットマネーの流入を懸念する声が上がるようになった。
現在の市場における2つの懸念について、王氏は次のように話す。資金不足の情況が今後短期間に再び出現する可能性は低い。今年6月の銀行間市場での価格の大変動の教訓はしっかりと胸に刻み込まれており、中国人民銀行(中央銀行)は公開の市場操作によって市場の流動性を維持し、実体経済の発展ニーズに対応し、通貨市場の金利水準を比較的穏やかで合理的な状態に保ち、資金市場の価格の安定を維持し、市場に参与する各種の形式がそれぞれ安定した予測をするよう誘導する義務がある。
また一方では、ホットマネーが流入する情況が発生する可能性は低い。将来の人民元値上がりの幅はそれほど大きくなく、双方向に変動することが一種の常態になる可能性がある。米国が今、QE3を徐々に引き上げているが、これは十分に議論を重ねてきたことで、具体的な実施の時期がますます近づいており、あとは適切なタイミングを選ぶだけだといえる。これから直面するであろう問題は、おそらくホットマネーの流入ではなく、資金がいつ流出するか、だと思われる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年11月6日