土砂崩れモニタリングシステム 24時間・リアルタイムの予警報を実現
合肥工業大学コンピュータ・情報学院安全重要工業制御技術教育部工学研究センターの夏娜教授およびその研究チームはこのほど、独自の知的財産権を持つ「北斗II+慣性計測による土砂崩れ災害モニタリングシステム」の開発に成功した。同システムは山の変形を24時間リアルタイムでモニタリングし、その安全状況を判断し、起こりうる不測の事態を事前に予報する。科技日報が伝えた。
同システムは衛星測位システム「北斗II」の高精度測位技術、GPRS無線通信技術、ネットワーク通信技術、スマート情報処理技術を融合し、山の重要地点に設置した高精度モニタリング設備により、土砂崩れ早期の緩慢かつ等速の変形データを獲得し、山全体の変形を自動分析し、シミュレート・予警報を実施し、伝統的な方法に存在していた問題点を効果的に解決した。山の表面の重要地点に設置するモニタリング設備は、北斗IIの測位技術を採用し、地表の移動に対するモニタリングの精度はミリメートル級に達する。同時に開発された慣性計測装置は、木を植えるようにして山の内部に設置し、地中の移動に関するデータを収集する。このデータは山全体の変形を反映でき、かつGPRSモジュールの無線通信により遠隔モニタリングセンターにリアルタイムで届けられる。モニタリングセンターのソフトはスマート化された手段によりデータ分析を実施し、山全体の変形をシミュレート・予測し、土砂崩れが発生する可能性が生じた際に予警報を発する。
同製品は土砂崩れ災害のモニタリングに使用されるほか、そのコア技術はダムの変形のモニタリング、大型橋梁の変形のモニタリング、建築物の基礎の沈下に関するモニタリングなどに使用できる。同システムは現在、陝西省・湖南省の高速道路沿いの斜面のモニタリングに利用されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年10月24日