3月8日、同済大学、華中科技大学などの大学が2019年修士課程2次試験の合格最低ラインを発表した。これで独自にラインを設定する全国34大学の最低ラインがすべて出そろった。多くの大学がラインを引き上げており、500点満点のところ、400点以上とする専攻もある。ネットユーザーからは、「2次試験はできる人だけに許された天上の戦い」などという声が上がっている。
今年の状況をみると、応用統計学専攻に突然人気が出て、複数の大学がラインを大幅に引き上げたため、多くの受験生が困惑することになった。中国人民大学は20点引き上げて380点とし、北京大学は20点アップの400点、北京師範大学は40点アップの390点。また一部大学の人気の専攻もラインが過去最高を更新し、中国人民大学国際学院の金融専攻は402点に跳ね上がり、華中科技大学管理科学・工学は405点で、今年の競争の激しさが垣間見える。
教育部(省)のまとめた統計をみると、19年の修士試験の受験者は290万人で、18年238万人より52万人も急増し、増加率は21.8%で、過去約10年間で最高の増加率だ。専門家によると、「受験者が増加しただけでなく、志望する大学と専攻に偏りが見られることも一部大学が合格ラインを大幅に引き上げた大きな要因」という。今年は北京大学、中国人民大学、中国科学院大学、清華大学など北京市内の院試を実施する16大学は受験者がいずれも1万人を超えた。また北京の大学の受験者は経営管理、法科(法学以外)、金融、会計、公共管理、コンピューター技術、法科(法学)などの専攻を志望する人が多く、トップは経営管理で2万5400人、次は法科(法学以外)の1万5800人、金融の1万3300人だ。
「大学院人気」が上昇を続けると同時に、その受験制度の改善の状況も注目を集めるようになった。メディアの報道によれば、今年の全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)開催期間中、上海大学大学院常務副院長で全国政協委員を務める郭長剛氏は、「修士課程の全国統一試験制度は大学の個別の発展や高水準の大学建設にマイナスであり、高等教育が詰め込み式に流れやすくなる。全国統一試験制度を廃止して、院試の独自決定権を大学に与える」と提案している。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年3月9日