中国国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は8日に北京市の人民大会堂の「部長通路」で、「人々が広く関心を寄せる病院受診の困難さという問題を解決することは、中国の医療衛生の取り組みの重点であり、最も現実的な方法は段階的医療制度を採用することだ」と述べた。
馬主任によると、「受診の困難という問題が発生した根本的な原因は需要と供給のズレにある。国の医療資源は絶対量が不足し、優れた資源は乏しく、分布も合理性を欠き、特に末端組織の医療衛生サービス機関の力が弱い。国家衛生健康委員会は優れた資源が末端レベルに行き渡り、取り組みの重心が末端レベルに向かうよう力を入れており、医療衛生資源をより合理的に調整し、患者をより合理的に振り分けることに力を入れている」という。
馬主任は、「段階的医療制度は新たな医療改革がスタートして打ち出された重要な制度だ。段階的診療制度を着実に行うことは『4つの分ける』、つまり(大学の)学科の設置を手がかりに地域を分けること、県レベル病院を手がかりに都市と農村を分けること、疾病の種類を手がかりに上級と下級を分けること、(日帰り入院など)医療スタイルの改革を手がかりに急性と慢性を分けることに関わっている」と述べた。
また馬主任は、「段階的医療を実際に行うのは困難で複雑なことだ。総合的医療サービスシステムを構築し、末端医療サービスの水準を引き上げ、遠隔医療を推進し、末端医療機関がセーフティネットの役割を果たすようにするなど、各方面でしっかりと取り組みを進める必要がある」と指摘した。
馬主任はがん予防の取り組みについて、「今ではだれもが抗がん剤の値段が下がり、医療保険の対象になったことを知っている。抗がん剤が病院の現場に入っていき、『ラストワンマイル』の医療サービスがしっかり提供されるようにしていく」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年3月9日