習近平国家主席のイタリア訪問 協力の橋を強固に築く

人民網日本語版 2019年03月20日10:38

習近平国家主席が21日からイタリアを皮切りに今年初の外遊を始める。中国国家元首の同国訪問は10年ぶりだ。中国新聞社が伝えた。

習主席はイタリアのマッタレッラ大統領、コンテ首相と会談、カゼッラーティ上院議長、フィコ下院議長と会見して、中国イタリア関係、中国EU関係及び関心を共有する国際・地域問題について踏み込んだ意見交換をする。

両国が今年包括的な戦略的パートナーシップの構築15周年、来年国交樹立50周年を迎える中、中国の董津義元駐イタリア大使は今回の訪問について「トップレベルデザインの高みから両国関係に新たな時代的意味を与え、両国協力の懸け橋をさらに強固にし、各分野の交流・協力の一層の進展を後押しする」と指摘する。

中国国際問題研究院の阮宗沢常務副院長は「欧州が政治・経済面で一定の不確定性を抱える中、イタリアは自国経済の見通しの改善を現実的に必要としており、対中協力の強化はイタリアにとって『重要な加点』になりうる」と指摘する。

2004年以来、両国は中国イタリア政府委員会などの制度を通じて二国間協力を合理的に計画し、著しい進展を得てきた。イタリアが「中国事務特別作業チーム」を立ち上げたことで、両国協力は一層スムーズになった。2018年に二国間貿易額は過去最高の542億ドルに達した。

董氏は「現在、環境と持続可能なエネルギー、農業、持続可能な都市化、衛生分野、航空分野、宇宙関連の科学技術及び応用、インフラと交通などのいずれもが両国協力の優先的方向、重点分野となっている。今回の訪問でこうした分野の協力のさらなる質的向上と高度化、さらに多くの協力事業の実行が促されるだろう」と分析する。

「一帯一路」イニシアティブについての最近のイタリア側の姿勢表明に外部は一様に注目している。コンテ首相は「『一帯一路』への参加はイタリアにとってチャンスであり、戦略的選択だ。『一帯一路』への参加は何かをすることを強いられるという意味ではなく、このプロジェクトに参加し、対話を繰り広げることができるということだ」と表明した。

阮氏は「G7の中心的メンバー及びEUの創設時加盟国であるイタリアは『一帯一路』イニシアティブの受け止め方において政策的独立性を示している。これは非常に重要で、貴重なことでもある」と指摘する。

董氏は「もし今回の訪問で双方が『一帯一路』協力の深化について重要な合意に達することができれば、両国の経済・貿易協力、特に相互接続の推進を大きく促す効果を果し、EU内でも良い模範効果を生み、『一帯一路』イニシアティブに対して依然姿勢の揺れている人々へのメッセージとなる」とした。

阮氏は今回の訪問は中国EU協力の橋をさらに強固にするとも予測し、「貿易の自由化を推進し、保護主義に反対するうえで、中国EU協力の必要性は高まっており、調整と協力の深化は双方にとってプラスだ」と指摘した。

いくつかの分野で欧州と中国が競争的側面を呈していることに注意する必要がある。これにはEU内部の要因もあれば、外的要因の影響を受けている時もある。阮氏は「こうした中、中国が積極的、主導的に欧州と協力を強化し、欧州を外交活動の重点的方向の1つとすることは、欧州がより良く中国を認識し、協力に対する考え方をあるべき姿に整え、協力に対する共通認識を形成し、拡大するうえでも助けとなる」と指摘する。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年3月20日

  

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