このほど、四川省成都市のある火鍋レストランが出した年俸80万元(1元は約16.6円)でライブ配信パーソナリティーを募集する求人広告がネット上で話題になっている。その募集要項は、「芸能人レベルのルックス」、「えくぼがある」、「歌って踊れる」、「身長160センチ以上」、「体重45キロ以下」、「抖音(Tik Tok)のフォロワー数5千以上」となっている。音痴な人や内気な人、あごや鼻の美容整形経験者はお断りとしているほか、月給2万3千元で「料理試食担当者」の募集もあり、たくさん食べれて、しかもおいしそうに食べることができ、辛い物も平気で、問題点を指摘するのが上手なことが条件。週休2日で、15日間の年次有給休暇と年1回の海外旅行のチャンスのほか、住居が提供され、春節(中国の旧正月)休暇の往復ビジネスクラス航空券も付与されるという。成都商報が伝えた。
ネットで拡散されたこの求人広告に「誇大広告では?」と疑うネットユーザーも少なくない。3月31日、同レストランの株主である陳さんは取材に対し、「これは決して誇大広告ではない。この2つの求人ポストのうちのライブ配信パーソナリティーには店のPR・マーケティングを担当してもらい、『料理試食担当者』には、試食を担当してもらい、店が出す料理をアップグレードするための参考情報を提供してもらう」と説明した。
〇疑問:「いくらなんでも毎日火鍋ばかり食べ続けるのは無理。数日でギブアップして辞めることになりそう」
年俸80万元というのは、あまりにも高待遇すぎるのではないかという点が、求人広告がネットで話題になった所以だ。あるネットユーザーは、この職業の合理性について疑問を抱き、「来る日も来る日も火鍋ばかりを食べ続けるなんて、無理じゃない?私なら、数日でギブアップして辞めることになりそう」と投稿している。
3月31日、記者がこの火鍋店を取材したところ、話題になっている求人広告が店の入り口に置かれていた。この求人は3月29日から始めており、これまでに応募してきた人も少なくないが、条件を満たす人はほとんどおらず、採用には至っていないという。