現地時間7月19日、米イリノイ州で「瑩穎基金」の設立を発表した章栄高さん(左)と、悲しみのあまり号泣する瑩穎さんの母親(右から2人目)(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)。 |
章瑩穎さんの父親である章栄高さんは19日、娘を家に連れて帰ることができなかったことに深い苦しみを抱えながらも、「瑩穎基金」(Yingying’s Fund)の設立を発表した。今後遠い異国で予期せぬ出来事に遭遇した時、留学生やその家族が最も必要な時に確実に支援を得られるようにすることを望んでのものだ。
栄高さんは瑩穎基金の設立式で、「私の娘・瑩穎は聡明で美しかった。そしてもっと大切なことに、善良だった。トラブルに遭遇したり助けを必要としている人を見ると、娘は力の限り他人を助けた。イリノイ大学に瑩穎基金を設立する形で娘の生涯を記念するとともに、いつまでも娘を誇りとすることを、家族として決めた」と語った。
瑩穎さんが行方不明になったと知った時、一家の生活は完全に覆された。どうやってイリノイ行きを計画すればよいのかも分からず、シャンペーン市に初めて着いた時、知り合いは誰もはいなかった。そのため最初のころはほとんどパニックになるようなことばかりだった。「シャンペーンは私たちの郷里から7000マイル余り離れており、私たちはどうやって、またどこに行って助けを求めればいいのか分からなかった」。最終的に一家はシャンペーン地区と大学から宿泊、食事、イリノイ州中部の交通など基本的ニーズの他、法律相談や渡航といった複雑な問題を含む多くの助けを得られた。
栄高さんは「瑩穎を失った悲しみはいつまでも私たちから消えない。娘を家に連れて帰れなかったことがどれほどの苦しみであるのかは、言葉ではとても表現できない。私たちはどの家庭にも同様の悲劇を経験してほしくない」と語った。だが留学生やその家族が遠い異国で予期せぬ出来事に遭遇することは今後もあるだろう。「瑩穎基金」の設立は、彼らが苦境に直面した際、最も必要とする時に支援を得られることを望んでのものだ。栄高さんは「瑩穎もこうすることを望んでいるはずだ。それに、娘の一生を記念するのに最もふさわしいことだ」と語った。報道によると、一家は基金への寄付の動きが広がるよう、率先して3万ドルを寄付した。また、事件解決の手がかりを提供した人に2万ドルの賞金も出す考えだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年8月21日