第1回「墨子量子賞」の授賞式が18日午後、安徽省合肥市で行われた。潘建偉氏ら12人の世界トップクラスの科学者が、2018・19年度の受賞者になった。人民網が伝えた。
ノーベル物理学賞受賞者の楊振寧氏、「墨子量子賞」国際専門家選考委員会主席で、中国科学院院長の白春礼氏が授賞式に向けビデオメッセージを録画し、受賞者に心からの祝意を寄せた。
量子物理及び量子情報分野の発見と進展を奨励し、中国の同分野における国際的な影響力をさらに拡大するために、安徽省投資集団持株有限公司、安徽国元持株(集団)有限責任公司、合肥興泰金融持株(集団)有限公司の3社は2018年、共同で資金を拠出し墨子量子科技基金会を共同設立し、「墨子量子賞」を設立した。受賞者には賞金100万元(約15万ドル)と金メダルが授与される。
2018・19年度の選考分野は、それぞれ量子計算と量子通信。
2018年度の受賞者は量子計算で傑出した貢献を果たした6人の科学者。うち理論類の受賞者はIgnacio Cirac氏、David Deutsch氏、Peter Shor氏、Peter Zoller氏で、量子計算体系枠組みや量子アルゴリズム、物理の画期的な理論研究が評価された。実験類の受賞者はRainer Blatt氏とDavid J. Wineland氏で、閉じ込められたイオンの実験による量子計算模索の先駆的貢献が評価された。
2019年度の受賞者は量子通信分野で傑出した貢献を果たした6人の科学者。うち理論類の受賞者はCharles Bennett氏、Gilles Brassard氏、Artur Ekert氏、Stephen Wiesner氏で、量子通信の理論枠組みの構築に関する先駆的貢献が評価された。実験類の受賞者はJian-Wei Pan(潘建偉)氏とAnton Zeilinger氏で、草分け的な実験により現実的で安全な広域量子通信に実現性を持たせたことが評価された。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年9月20日