中米関係の発展は相互尊重と切り離せない

人民網日本語版 2019年10月26日16:55

現地時間の10月24日、米国のペンス副大統領はワシントンで中米関係について演説し、いつもの聞き飽きた「政治ショー」を繰り広げた。現在、中米関係は重要な段階にさしかかり、国際社会は中米関係にプラスのエネルギーがより多くなるよう幅広く期待を寄せているが、ペンス氏は流れに逆行した動きをし、中国に対する事実に基づかない非難し、慣れ親しんだ政治的な偏見とうそによって、自身の傲慢さと虚偽に満ちた態度を暴露した。(人民日報「鐘声」国際論評)

こんな一幕は以前に見たことがあるような気がする。昨年10月にも、ペンス氏はこのような演説をしたことがあり、米国メディアからは人々を「誤った方向へ導くもの」と評され、国際社会からは「粗暴」のレッテルを貼られた。問題は、中米関係は両国の利益と世界全体の利益に密接に関わっており、誤った方向へ導くことは許されず、粗暴であってはならないということだ。過去1年あまりの経済摩擦は、中米双方と世界に痛みをもたらした。この現実は、強大な経済を誇る米国であっても、心にとどめないわけにはいかない。ボストン大学のジョセフ・ヒュースミス教授が評するように、「これは奇妙な演説」であり、「昨年の演説の古くさくて内容の使い回しが多い」。

ウォッチャーによると、ペンス氏の今回の演説には緊張緩和ムードを示す一連の表現が加えられていたという。たとえば、米国は中国と対抗しようと思っていないとか、世界の2大エコノミーが「断絶」することは願っていないとか言い、「米中両国はともに努力し、平和で繁栄する未来を共有することができるし、必ずすることになると信じる」などとした。しかし、相変わらず何でもごたまぜにする荒唐無稽な言葉を語り、混乱した様子をみせたという。つまるところ、ペンス氏は色眼鏡を外しておらず、氏の描く中国は真実からあまりにも遠くかけ離れているということだ。

中国が香港の「権利と自由」を制限しているとか、新疆維吾爾(ウイグル)自治区で信教の自由を弾圧しているとかいったペンス氏の発言は、暴力分子やテロ分子の後ろにくっついてその言い方をまねしているだけのことだ。香港問題も新疆問題も中国の内政問題であり、いかなる外部勢力の干渉も容認しない。香港で発生した無軌道な放火、商店の打ち壊し、暴力による警察への襲撃などの重大犯罪を人権と民主の問題と称し、中国が新疆で採用した反テロと脱過激化の措置の成果は見てみないふりをする。これはあからさまなダブルスタンダートであり、「ロングアームの法理」(米国の州法で、ある州の非居住者であっても、その州と最小限度の接触があれば、その州の裁判所の司法管轄権が及ぶとするもの)のようなものだ。

中国が南中国海で「軍事化」を進めているとか、「一帯一路」(the Belt and Road)プロジェクトは最終的に軍事目的に利用される可能性があるとか、ペンス氏の発言は実に善悪をひっくり返すものにほかならない。世界はその目で見てきた。中国と域内の各国が南中国海の平和安定を維持しようと努力し、「南中国海各方面行為宣言」を実行に移し、「南中国海行為準則」の話し合いを進めているその時に、米国の軍艦と航空機が南中国海を何度も出入りし、勝手に動き回ったことを。米国の一部の人々は「一帯一路」共同建設が獲得した多くの成果を直視しようとしないが、160を超える国と国際機関が中国と「一帯一路」の協力文書に調印し、多くの協力成果が各国国民に幸福をもたらした事実からわかるように、「一帯一路」共同建設は各国がチャンスを共有し、発展をともにはかるための日の当たる道であり、根本的にどの国に対しても脅威にはならない。

ペンス氏の披露する、過去1年間、米国は中国に圧力をかけ、両国関係が「より公平で、安定した、建設的な道を歩むようになり、両国と世界に幸福をもたらした」などという独断は、あまりにも荒唐無稽に過ぎる。この「幸福をもたらした」というのは、経済貿易摩擦をエスカレートさせて、企業に市場への失望感を抱かせ、消費者のサイフをさらに軽くしたことを言うのだろうか。株式市場が米国の軽率な行動で、ジェットコースターのように暴落したことを言うのだろうか。経済貿易関係を緊張させて国際機関が世界経済成長率予測を再三引き下げたことを言うのだろうか。

中米関係の発展は、相互尊重と切り離せないのであり、でたらめな動きが中米関係の大局を損なうのを見過ごすわけにはいかない。中国と米国は和すれば共に利し、争えば共に傷つくのであり、協力は摩擦よりもよく、対話は対抗よりもよい。これは中米国交樹立から40年間の二国間関係の発展経験の総括だ。米国は両国と両国国民の根本的利益から出発し、事実を尊重し、誤りを是正し、無責任な言説を発表することをやめ、両国関係と相互信頼の協力に損害を与えるやり方をやめるべきだ。トランプ大統領の言うように、「米中経済貿易協議に悪いニュースがあると、株式市場はなぜか下落し、よいニュースがあるとなぜか上昇する」。米国が自国の利益を実現しようとするなら、中国と手を取り合うべきであり、自国の利益の最大化を一方的に追求するべきでないことは明らかだ。

強調しておかなければならないのは、中米経済貿易関係を適切に処理することは中国にプラスであり、米国にプラスであり、世界の平和と繁栄にもプラスだ。中米双方は平等と相互尊重を基礎にお互いの中核的懸念を適切に解決し、良好な環境を創出するよう努力しなければ、協力ウィンウィンの目標を達成できない。米国は中国と向き合って進み、相互尊重を基礎に溝を管理・コントロールし、互恵を基礎に協力を押し広げ、協調、協力、安定を基調とした中米関係を共同で発展させなければ、自国の利益の可能性を押し広げることはできない。米国は世界に善意を伝えることを選び、安定性と予測可能性を打ち出さなければ、世界市場の共同繁栄という大きなチャンスを共有することはできない。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年10月26日

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