今日の中日韓に根本的な利害衝突がなく、具体的な摩擦が多くある。相互関係の政治的基礎が堅固でさえあれば、こうした摩擦の管理・コントロールは困難ではない。実際、中日韓はすでに相互依存の利益関係を形成している。中日韓がうまく協力すれば、北東アジアが世界の発展を引き続きリードできる。その反対であれば、中日韓は共に相当の実力を形成しているため、相互消耗という災難を見て喜ぶ観衆に事欠かないだろう。
今やRCEPはすでに話がまとまっており、最終的な調印に導くには中日韓協力が鍵となる。RCEPを基礎に中日韓がさらに高い水準の自由貿易を実現すれば、アジアの発展における牽引車としての中日韓協力の役割が強固になる。
世界情勢は大変動の最中にある。環境の変化は多くの国々の自己属性に微妙な影響を与える。私は誰なのか、私の隣人は誰なのか、私の利益は何なのか。こうした問題の答えに、時代の変遷によって新たな次元が生じることは避けがたい。中日韓の社会はいずれも、思考の慣性の中でこうした重大な問題について感覚が麻痺することがあってはならない。
冷戦時代には、二極化した世界が多くの国々の利益構造と自己認識を形成した。当時、国家の立ち位置は決定的なもののようだった。グローバル化した今日の世界では、国がどう歩むべきかはずっと複雑なものになった。どの国ももっと自分で考え、自らの命運に対してより独立して責任を持ち、自らの置かれた地政学的環境とグローバルな関係の中で、自らの発展により有益な積極的要素を見出し、これを活用する必要がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年12月24日