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新型コロナウイルスとの闘いの中で迎えるバレンタイン

あなたと共に闘う愛

人民網日本語版 2020年02月14日09:38

 中国全土が新型コロナウイルス感染と闘うこの特別な時期に、新型コロナウイルス感染防止・抑制の最前線で勇敢に立ち向かう無数の人々がいる。彼らは医療関係者や警官だけでなく、なかには平凡な末端組織の労働者もいる。彼らにも夫や妻、恋人がいるが、人々のためにそれぞれの家庭や恋人を犠牲に立ち向かっている。ウイルスは隔離しなければならないが、2人の愛を引き裂くことはできない。この特殊な状況で迎える今年のバレンタインデーに際し、感染予防・抑制の最前線で働く人々に敬意を表し、彼らの無事な帰りを心から祈りつつ、そんな彼らの感動的な9つのラブストーリーを紹介していこう。

 

① ガラス越しのキス「帰ってきたら、結婚しよう!」

「95後(1995年から1999年生まれ)」の看護師・陳穎さんの写真が、ここ数日ネットで大きな話題となっている。長時間にわたりマスクと医療用ゴーグルを着用し続けているため、陳さんの美しい顔には赤くうっ血した跡が残ってしまっており、見る者の心を痛めずにはいられない。2月4日午後6時半、浙江省の浙江大学医学院附属第四病院感染病棟の入り口は固く閉じられており、陳さんと恋人の黄千瑞さんは、ガラス越しにマスクをつけたままキスし、互いに対する思いを伝えあった。もともと、陳さんと黄さんは今年のバレンタインに婚姻届けを出す予定だったが、新型コロナウイルスの突然の襲来がこの計画をめちゃくちゃにしてしまった。黄さんは、「感染が収束して、彼女が病院から帰ってきたら、僕たちはすぐにも結婚届を出しに行くつもり」と力強く語った。

 

②「もしかして、あなた?」目元だけで愛する人を見分けられる?

浙江省の紹興市人民病院に共に勤務し、何日も顔を合わしていなかった一組の医師と看護師の夫婦が2月4日、久しぶりに病棟の廊下でばったり会った。「もしかして陳炳?」、「きみは小奇?」夫と妻は声と目元だけでたちまち互いを見分け、相手を指さして確認すると、軽くハグを交わした。そして2人はこのしばしの「再会」の後、それぞれの防護服をチェックして仕事に戻っていった。わずか20秒にも満たないこの「再会」に多くの人が涙し、「最も美しい愛のカタチ。必ず無事に帰ってきて欲しい」とコメントを寄せた。

 

③ 差し入れを届けに来た妻に最前線で働く警官が発したベタな愛のささやき

江西省九江で新型コロナウイルス感染の予防・抑制における最前線で働くある警官はもう何日も家に帰っていなかった。そこで妻は車で夫の勤務する辺鄙な場所にある検疫ポイントへと差し入れを届けにやって来た。

「こんな時期に来るなんて!もう来ちゃったんならしょうがないな。差し入れをここに置いたら、そのまますぐに家に帰るんだぞ」と、動画チャットでは妻に来るべきではないと「叱責」しながらも、車が見えるとすぐに、「見えた!あのライトをつけてる車だろ?」とうれしそうな声を挙げた。しかし妻が差し入れを手に車を降りて夫の方に歩み寄ってくると、警官は、「馬鹿だなぁ、こんな遠くまで来るなんて。きちんと家で待ってろって言っただろう?」と再び「塩対応」に。それでもすぐに、「あーもう、きみが恋しくってたまらないよ!会うこともできないし!」とついつい本音も。そんな警官のベタな愛のささやきにネットユーザーたちも思わず感動し、一日も早くウイルスの感染が収束し、この「英雄」たちが妻の元に帰れるよう祈った。

 

④ 新婚カップルの特別な「ハネムーン」

斉文学さんは、山東省淄博市沂源県歴山街道のあるコミュニティで働く「90後(1990年代生まれ)」の若者。1月31日、コミュニティで新型コロナウイルス感染の予防・抑制業務を担当することになった斉さんは、恋人の任美娜さんと結婚する日を迎えていた。しかし新型コロナウイルスによる特殊な時期であることを考慮し、斉さんは任さんと相談して、「結婚式は簡素にし、コミュニティを守る務めをしっかり果たす」ことを決めた。

結婚式当日、斉さんはコミュニティの当番交代の合間を縫って、自ら車を運転して新婦の家に迎えに行った。そして自宅での簡素な結婚式を終えるとすぐさまその足で職場に戻った。結婚式前後の数日間、斉さんは武漢から戻った自宅隔離期間中の1人の住民の連絡担当者の任務にちょうど就いていたため、彼は同僚と共に日夜業務に明け暮れていた。結婚式前後の約半月間、毎日コミュニティでの予防・抑制の最前線で忙しく立ち働いた彼は、「新婚ホヤホヤのこの時期、コミュニティの住民の安全を守り、ウイルスに打ち勝つため微力を尽くすことができたなら、自分の新婚の日々と人生をより意義のあるものにしてくれたと思う」と話した。

 

⑤ 新型肺炎と闘う夫婦、戦「疫」下での週に一度の「逢瀬」

浙江省の舟山跨海大橋金塘高速通路防疫検査所では2月10日夜、夫の楊晨華さんと妻の方夢霞さんが勤務交代の合間にしばしの「逢瀬」を楽しんでいた。舟山市で新型コロナウイルス感染による肺炎が生じて以来、舟山市公安局定海分局の警官である楊晨華さんは、感染予防・抑制業務に携わることとなり、最前線で泊まり込み勤務をしている。一方、医療スタッフとして働く妻の方夢霞さんは病院内での日常業務のほかに、毎週1回、金塘防疫検査所に赴き、そこを通過する人々の体温測定をする当直を担当している。これがこの夫婦にとって、感染が生じてから週にたった一度の「逢瀬」の機会となっている。しかも金塘検査所での2人の当直時間は必ずしも一致している訳ではないので、なにか言いたいことがあったとしても、勤務交代の合間に慌ただしく言葉を交わすくらいしかできないのだという。

 

⑥「私も一緒に最前線へ」核酸増幅検査室で働く夫婦

陳威さんと劉一さん夫婦は、ともに、広西壮(チワン)族自治区の柳州市疾病予防抑制センターの副主任技師。同センターでは1月20日、新型コロナウイルス感染症予防・抑制指導チームを立ち上げ、その下部組織としてバイオセーフティ(生物災害)チームを設けた。同チームは主に新型コロナウイルス核酸増幅検査業務を担当している。このチームの中心的メンバーである陳さんは、毎日検査室にこもり、感染の疑いがあるサンプルに対するウイルス核酸増幅検査を行っている。陳さんと同じく微生物学を専攻し、卒業した妻の劉一さんは、核酸増幅検査室はウイルスから最も近い場所であり、そこで働くことは、まるで「戦場における地雷撤去作業」のような危険を伴うものであると知ると、こんな時こそ夫の傍らで一緒にこの作業を成し遂げたいと考えたのだという。

新型コロナウイルス感染による肺炎が拡大するにつれて、バイオセーフティチームも人員拡充の必要に迫られた。劉一さんは、子供を親に託し、自らメンバー入りを志願し、厳しい選考を潜り抜け、チームの一員に選ばれた。劉さんは、「私と夫は、大学の時からクラスメートで、知り合ってから10年の付き合い、結婚してからも10年が経ったが、これまで夫と同じ研究室で働いたことはなかった。私が夫の傍にいることで、同じ検査業務をきちんとこなすだけでなく、夫に常にしっかりと予防するように注意を促したい」と話した。

 

⑦「戻ってきたら結婚しよう」

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を阻止するため、湖北省に応援に駆け付ける河南省の医療チーム第二陣が2月2日、河南省を出発した。この医療チームに配属された、河南省直属第三人民病院に勤める劉光耀さんと喬氷さんは「90後(1990年代生まれ)」のカップルだ。すでに2年以上交際を続けている2人はともに、救急重症医学科に勤務しており、医療チーム派遣を知ると、相談して一緒に志願した。医療チーム出発前、2人は抱き合い、互いに励まし合った。そして劉さんは、「河南に戻ったら、結婚しよう」と喬さんに誓った。

 

⑧ 旅行取りやめ、武漢を支援する物資を持ち帰ったカップル

「90後」カップルである呉斌さんと彼女の陳嬌さんは予定していた旅行のスケジュールをキャンセルし、5日間でマレーシアのクアラルンプールからペナン州、インドネシアのメダン、そして中国の昆明をまわり、2月2日には医療用マスク2万枚と医療用ゴーグル200個を海外から「背負って」帰り、新型コロナウイルス肺炎の感染状況が深刻な武漢市の第九病院に無償で寄付した。

 

⑨「無事帰って来て!1年間、家事は俺がやるから!」

四川省広元市から武漢に派遣される第1陣医療援助チームが1月28日午前7時に出発した。その見送りの場で、1人の夫が、「趙英明、聴こえるかい?無事帰ってきてくれ。無事帰ってきたら1年間、家事は俺がやるから!」と今にも泣き出しそうな声で叫んでいた。

この様子を撮影したショート動画がネットに投稿されると、多くのネットユーザーを感動させた。趙英明さんは、広元市第一人民病院の看護師で、バスの窓越しに彼女に声を張り上げていたのは、夫の蒋皓峻さん。武漢支援メンバーの増員募集告知を受け取った趙さんはすぐに志願。趙さんは取材を受けた際、遠く離れた広元で彼女の帰りを待つ夫に向けて、「あなた、お疲れさま。家の中のことよろしくね。私もきっと無事に帰るから。そして帰ったら、1年間家事をするあなたをチェックしますからね!」と愛に満ちた「告白」をした。

この苦難に満ちた日々であっても、あなたと共に闘う愛がある。

「人民網日本語版」2020年2月14日

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